ブライダル特集
今だから、思いをもっともっと伝えよう

 家族や友人が、元気でいてくれること。帰る家があること。そんな普通の毎日が、当たり前に続くわけではない―。
 大震災を経験した2011年は、みんながそのことに気付いた年でもありました。だから…。結婚式を「思い」を伝える場にしてみませんか。ありがとう。おめでとう。これからもよろしく。少し恥ずかしいけれど。二人にとっても、そして二人を育てた人にとっても、人生で一度きりの「節目」の時ですから。




 東日本大震災をきっかけに見直された人と人との「絆」。人は一人では生きていない。必ず誰かとつながっている。両親や友人、会社の同僚などへの感謝の思いを新たにしたカップルも多いことでしょう。結婚式でそうした思いをより具体化し、表現するには―。県内の式場のトレンドも織り込みながら、ここでは三つの「伝えるカタチ」をクローズアップしてみました。


「ありがとう」の気持ち 具体的に 個性的に

 結婚式で、新郎新婦から親御さまへ「ありがとう」と伝える―。それは式を挙げる一つの目的でもあり、演出の「定番」にもなっています。代表的なシーンとして、新婦が親御さまへ宛てた手紙を読んだり、花束を贈る場面が挙げられるでしょう。最近は、それらに代わって、もしくはプラスし、親御さまへの感謝を表現するカップルが増えているといいます。
 山形市のベル・ブランシェは挙式を1日1組に限定、会場のすみずみまで二人好みのテイストで飾り付けすることができ、アットホームな雰囲気を重視するカップルから好評を得ています。式で親御さまへの感謝の気持ちを表す際も、いわゆる「形式」にとらわれず個性的に楽しむ工夫が見られるといいます。例えば…
▽バージンロードを母親と一緒に歩く
▽両親と一緒にケーキカット
▽ケーキカットはせず、餅つきをする
▽母親が着たウエディングドレスをリメーク…など。サプライズギフトに既製品ではなく、めおと茶わんなどを手作りし、贈ったカップルもいたそうです。
 「“やはり親にウエディングドレス姿を見てほしい”…など、東日本大震災をきっかけに、結婚式への考え方が変わったとおっしゃる方が多いです」とブライダルコーディネーターの今野ひとみさん。「改まって親御さまに『ありがとう』とはなかなか言えないもの。一生に一度の結婚式で、きちんと伝えてみてはいかがでしょうか」。
 

亡き父が用意していた謝辞

 結婚式の1カ月前に、新婦のお父さんが急死。式を挙げるべきかやめるべきか悩み、親族の間でも意見が分かれました。そのとき家の中で見つかったのが、結婚式で読もうと既に準備していた「謝辞」。その日を楽しみにしていたのでしょう。その思いに応えようと予定通り式を挙げ、当日は席に写真と食事も用意しました。謝辞は新郎が読み上げました。結果的に式を挙げたことで気持ちの区切りがつき、その過程で新郎新婦の絆も深まったといいます。

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