やまがた橋物語

赤川編第1部[7]

◆三川橋(鶴岡)

三川橋(鶴岡)の写真 朝夕は通学の自転車、通勤のマイカーが行き交う三川橋=鶴岡市

 鶴岡市街と旧羽黒町を結んでいるが、旧藤島町方面に向かう橋といった方が分かりやすいかもしれない。JR羽越本線の鉄橋の上流側、国道345号上にあるのが「三川橋」だ。

 三川町を走っているわけではなく、同町とは何の関係もない。「三本の流れにかかる三つの橋」だった初代の姿に命名の由来があるとされる。

 鶴岡市史によると、酒井氏の入部後、この地には渡船場が設けられ、清川街道に出て江戸との交通をなしていた。しかし、赤川が支流の内川に近接し、降雨のたびに洪水に見舞われ交通が遮断された。初代の橋は一八七七(明治十)年、初代県令・三島通庸が建設。内川の約百五メートル、旧流の約七十六メートル、新流の約百八十二メートルという三つの木橋でできていた。

 九四(明治二十七)年、一九一五(大正四)年と木製を架け替え、三一(昭和六)年には堂々たる鉄筋コンクリート製が完成。およそ半世紀を経て老朽化、交通渋滞の激化に対応すべく、七九年十月、幅員一三・五メートル、長さ四四九・二メートルの現在の五代目が開通した。

 命名由来には、別の説もある。三島の伝記「三島文書」には、計画者の三島と、技術者の平川勝伴から一字ずつとったと記されている。

 橋右岸たもとの、増水時に住宅や水田への逆流を防ぐ樋門(ひもん)付近は今、うっそうとした林だ。鶴岡市羽黒町押口、田村公一さん(74)の小学生時には主婦が集まる洗濯場で、木橋時代の橋脚が残っていたという。「ケヤキの橋脚は荷車の車軸にちょうどいい大きさで、切って車大工に持って行くと、いい小遣いになった」と懐かしんだ。

2008/07/23掲載

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