やまがた橋物語赤川編第2部[1]◆新名川橋(鶴岡)
大型車の往来が目立つ新名川橋(左)。すぐ隣にトラス式鉄橋が残る=鶴岡市
「やまがた橋物語」シリーズは、二部構成で紹介する「赤川」の後編に入る。新潟県境の以東岳付近が水源の上流部を特集する。豊富な水資源を利用した水力発電が盛んで、地域住民に「大鳥川」として親しまれている赤川の本流。新名川(しんながわ)橋から大鳥橋までの計十一橋をさかのぼる。 赤川と梵字(ぼんじ)川の合流地点近くに架かる「新名川橋」。鶴岡市朝日地域の国道112号上の橋で日中、庄内、内陸をそれぞれ目指す大型車などが数多く通り過ぎる。「最近、早朝から往来する大型トラックが目立つ。ガソリンの高騰で、高速道を使わない車が増えているんだろう」とは地元の声。周囲は行き交う車のエンジン音と、八月の大雨の影響で勢いよく流れる川の音が重なり合う。 緩やかなカーブを描く新名川橋の長さは九四・三メートル。すぐ隣の上流側に残る旧橋に替わる橋として整備され、一九七四(昭和四十九)年十月に完成した。歩道が片側に設けられているが、通学路として渡る子どもたちや、地域住民の便に配慮し、数年前から旧橋は車の通行を制限している。交通量の多い新名川橋を避け、自転車に乗った児童や、散歩中の男性らが、塗料の多くがはげ落ちたトラスの下を通り抜けていく。 橋のたもとで洋品店を営む伊藤昭一さん(66)は「以前の橋は、渡りきった大型トラックが一度にハンドルを切って曲がれないなど不便な面があった。急速な車社会の到来で、今の橋が造られたのだろう」と話す。一九三一(昭和六)年に整備された旧橋は、目を引くトラス式鉄橋。子どものころから見慣れた橋だけに思い入れのある伊藤さんは「トラス部分を塗装し直せば、もう少し見栄えもするだろうに…」。 旧橋を横目に月山越えを終えた大型車が加速しながら、市街地方面に向かった。時代のニーズに応える橋と、記憶に残る橋が共存する。 2008/09/01掲載
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大型車の往来が目立つ新名川橋(左)。すぐ隣にトラス式鉄橋が残る=鶴岡市

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