やまがた橋物語金山川編[6]◆金山橋(金山)
本県と秋田県を結ぶ国道13号が金山川を渡る「金山橋」は町中心部を通る
一九〇五(明治三十八)年に奥羽本線が開通し、江戸時代に宿場町として栄えた金山町の中心部は往来客が激減した。にぎわいを取り戻そうと、町の有力者たちは道路網の整備を願って奔走したという。「金山橋」は秋田県へ通じる国道13号の整備に伴い、五五(昭和三十)年に新設された。 町史によると、鉄道が通ると気風が乱れるなどの反対があったという。駅はもちろん、線路も町内には敷かれなかった。町は現在、「街並み景観づくり百年運動」に取り組んでいるが、明治時代から景観を守ろうとの思いは強かったようだ。 参勤交代のルートでもある旧羽州街道に、薬師山と中ノ森の間を通る森合峠がある。カーブがきつく道幅が狭いため、五二年からの13号改良工事ではこれを避け、薬師山のふもとを迂回(うかい)するように整備。このルートで最上地方初のバイパスを造るため、全長七四・八メートル、幅八メートルの金山橋が完成した。 橋はトラックが走っても安全なコンクリート製。その上に土を敷いていたが、六四年の東京五輪前にアスファルト舗装され、旧道と分かれて金山橋に至る現在の道路が新しく切られた。オリンピックでは聖火リレーも行われた。旧道と新道の分岐点に店を構える川崎屋の笹原一郎さん(91)=金山=は「景気が良かったから、みんな元気があった。大勢集まって、日の丸の小旗をちぎれんばかりに振って応援した」と振り返る。 このころになると、昼夜の別なくひっきりなしに車の往来があり、七〇年の交通量調査で一日四千台以上が通ったとの記録がある。その後、歩道橋が付けられたが、本体部分は補修しながら現在に至っている。 2008/11/18掲載
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