やまがた橋物語

前川編[13]

◆かみのやま高架橋(上山)

かみのやま高架橋(上山)の写真 大きくカーブしながら奥羽本線と前川をひとまたぎする国道13号のかみのやま高架橋=上山市

 2002年9月に上山市の川口地区に架けられた国道13号「かみのやま高架橋」(全長320メートル)は、前川とJR奥羽本線を一気にまたぐ。同市内の渋滞緩和と交通の安全性を高めようと1979(昭和54)年から進められている上山バイパス(山形市蔵王半郷-上山市中山)建設工事の一環で架けられた。

 「とにかくこの地区は交通事故が多かった。人身事故はあったし、塀や門に車がぶつかった家もある」と同地区の自営業、松田博司(60)さんが話す。地区内の国道は狭く、大型車との擦れ違いなどはぎりぎりの道幅だった。

 「子どものいる家はとにかく気を付けて歩くようにと口を酸っぱくして言ってた」と松田さん。地区内の道が米沢街道と呼ばれた時代には想像できないほど車が行き交うようになった国道は、高架橋開通前には1日の交通量が約1万台にもなった。

 かみのやま高架橋の完成は約50世帯の同地区に平穏をもたらした。車線の幅は11メートルで、左右に各3.5メートルの歩道が設けられ、旧道に比べると幅は約2倍に広がった。

 国道が地区内を通っていた時は、事故で通行止めになると迂回(うかい)路がないので、内陸地方の動脈が遮断された。そんな旧国道だが、かみのやま高架橋が万一通行できない場合の迂回路として、今も重要な役割を果たしている。これまで高架橋の通行止めは事故によって2回あった。「その時は地区内の旧国道に車の列ができた。高架橋のありがたさをあらためて感じた」と松田さんが語った。

2010/03/23掲載

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