やまがた橋物語

馬見ケ崎川編[1]

◆白川橋(山形)

白川橋(山形)の写真 晴れた日には蔵王連峰などの山並みを一望できる白川橋付近=山形市渋江

 蔵王連峰を源にする馬見ケ崎川は、全長約二十三キロで、山形市をほぼ東西に流れて同市の成安集落で須川に合流する。昔は川岸のがけ下のふちを「まみ」と呼び、山形藩主の鳥居忠政が堤防工事を馬上から見渡して指揮したことなどが川の名称の由来とも伝わる。この川に架かる十六の橋の歴史や由来を紹介する。

 山形市の北西部、馬見ケ崎川の最下流域に架かる「白川橋」は、渋江と成安の両集落にまたがる。現在の橋(長さ百五十メートル)は四代目で一九九〇年に完成した。馬見ケ崎川は古来、村山高瀬川との合流点から下流は清らかな流れの意味を込めて「白川」とも呼ばれ、それが橋の名に。付近は野鳥が飛び交い、晴れた日は上流方向に蔵王連峰、下流方向に月山が遠望できる。

 渋江に住む庄司佐悦さん(79)と小林信広さん(80)によれば、昭和の半ばまで渋江と成安は犬猿の仲だった。両集落は川を境界線としたが、洪水のたびに川が大きく蛇行し、川沿いの田畑の境界があいまいになり土地を巡って対立。庄司さんは「住民が総決起して衝突しかけたこともあり、おっかなくて橋を渡って成安の方には行けなかった。成安の住民も同じだったと思う。両集落の縁組は一切なかった」と話す。

 だが、今ではそれも過去の笑い話。二〇〇三年、白川橋から一キロ下流の渋江側の堤防沿いに、渋江を含む明治地区、成安を含む大郷地区の住民らが桜を植樹し「白川桜公園」を整備。庄司さんが会長を務める「明治地区桜を親しむ会」が毎年開く観桜会では、和気あいあいと交流している。成安に住む長岡司さん(70)によれば、成安側の河川敷にも桜公園を整備する計画が進行中で、「渋江と成安は昔はけんかもしたが、今は大切な仲間同士。子どもたちのために、公園整備など多方面で協力し合い地域づくりを行っている」と話す。双方の住民は橋を行き交い、がっちりとスクラムを組んでいる。

2009/01/27掲載

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