やまがた橋物語

馬見ケ崎川編[10]

◆双月橋(山形)

双月橋(山形)の写真 背後に双月町の家並みが広がる双月橋=山形市

 かつて本県を代表する和紙の里だった山形市の双月町。国道13号と山形市中心部を結ぶ「双月橋」の名称は、橋の東方に広がるその町名に由来する。近くには市民らが気軽に散策を楽しむ盃山(二五六メートル)が、橋を見下ろすように位置している。

 双月橋が完成したのは一九七二(昭和四十七)年三月。コンクリート製で、全長百四十二メートル、幅十四メートル。双月町第一町内会長を務める荒井栄四郎さん(70)の家は代々和紙職人だったという。しかし、江戸時代から続く、その伝統ある産業は機械による大量生産の波に押され途絶えた。双月橋は、そんな時代に産声を上げた。荒井さんは「車社会や高度成長、時代を画すような橋だった」と完成当時を振り返る。

 双月町の対岸にある緑町の一部は、馬見ケ崎川の堤防の上に造成された静かな住宅地だった。元緑町埋立南町内会長の寒河江一さん(83)は「橋の開通で市道が住宅地の真ん中を通り、町の様子は一気に様変わりした」と語る。

 双月橋ができる前は、丸太を半分に切って架けられた簡易の橋を渡っており、足を踏み外して川に落ちる人もいたり、一部は川の中を歩いて渡る必要があった。元市役所職員だった荒井さんと、当時鈴川小の教頭だった寒河江さんは橋の完成で「安全で立派な通勤の近道になった」と口をそろえる。

 橋は現在、国道13号から市中心部に入る“玄関口”になり、朝夕は車の往来でにぎわう。双月町は和紙の生産地から住宅地に、緑町は住宅地から企業の支店などが点在するにぎやかな場所に変わった。

2009/02/09掲載

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