やまがた橋物語

馬見ケ崎川編[12]

◆愛宕橋(山形)

愛宕橋(山形)の写真 右岸の馬見ケ崎プール「ジャバ」や盃山と市街地を結ぶ愛宕橋(中央手前)。下流に山形大橋があり、その後方に市役所などが見える=山形市

 山形大橋のすぐ上流に位置する愛宕橋(長さ約百二十メートル、幅八・三メートル)は、一九九〇年に完成した。右岸には馬見ケ崎プール「ジャバ」や自動車学校などがあり、花見や芋煮会のシーズンになると通行する車や人の数がぐんと増える。

 愛宕橋を含む一帯は河川敷公園として整備されている。このため、橋は散策路の意味合いが強く、歩道がしっかりと確保されており、途中には休憩用の水飲み場やベンチがある。一方、車道には車が擦れ違うための待避所が設けられている。

 小白川第三区自治会長の荒井健二さん(79)=同市小白川町三丁目=が子どものころ、遊び場は家の近くの馬見ケ崎川だったが、愛宕橋は存在しなかった。だから小白川の住宅街から対岸に行くには川を歩いて渡っていたという。その後、川幅部分にだけ丸太を並べた木の橋が架かり、続いてコンクリート製の“潜り橋”ができた。

 この潜り橋は増水すると水をかぶってしまうのを覚悟の上で造られたという。そのころ市議だった荒井さんは「台風のたびに心配で見に行くと、対岸に住む人たちも不安そうに川を見つめていた」と振り返る。一九八一(昭和五十六)年、八二年と続けて台風被害に遭った。八二年の山形新聞に「去年の台風被害で崩壊、復旧したばかりの橋とあって、根本的な解決(永久橋)を望む声が高まっている」という記事がある。

 荒井さんは「愛宕橋から先は通り抜けできないため、要望しても行政は当初難色を示していた。でも架橋後にジャバもでき、散策の人も通るようになった。結果的に良かったと思う」と話していた。

2009/02/12掲載

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