やまがた橋物語

馬見ケ崎川編[8]

◆二口橋(山形)

二口橋(山形)の写真 かつて仙台とを結ぶ最短ルートとして重宝された「二口街道」の道筋に架かる二口橋

 二口橋(長さ百五十一メートル、幅十四メートル)は、かつて山形-仙台を結ぶ最短ルートとして重宝された「二口街道」の、山形市の市道銅町大野目線に架かる。鉄道や道路網の整備・発達で仙台への移動手段が多様化した今でも、通勤時などは交通量も多い。

 二口街道は、山形市の風間から山寺を通り山伏峠(標高九三四メートル)を越える道筋と、風間から高沢を通って清水峠(一一三〇メートル)を越える道筋の二つがあることから、そう呼ばれ、その街道に架かる橋として「二口橋」の名が付いた。江戸時代中期には二口橋を通って、仙台方面からマグロ、カツオ、タコの生魚などが、山形からは青苧(あおそ)などの物資が運ばれたという。

 「蔵王ダムができるまでは馬見ケ崎川は大変な暴れ川で、木橋だった二口橋も大正二年から十一年までの十年間に六回も流されている」と千歳郷土研究会会長の伊藤浩平さん(71)=長町一丁目。現在の橋は一九六九(昭和四十四)年三月に完成した鋼製の永久橋だ。伊藤さんは「立谷川工業団地などへの通勤や、地元の人の散歩コースとしても利用されており、今でも生活と密接に結び付いている」と解説する。

 印役町四丁目の長谷川次郎さん(78)は「子どものころは、対岸に住む銅町の子どもと水遊びの場所を争ってけんかしたり、冬になるとスキーをして遊んだ。大人の中には、セメントの材料となる川の砂利を取って売る“川原稼ぎ”で生計を立てている人もいた」と話していた。

2009/02/05掲載

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