やまがた橋物語

乱川編[7]

◆谷地中橋(天童)

谷地中橋(天童)の写真 蟹川との合流点付近に架かる谷地中橋=天童市川原子

 天童市川原子の国道48号を南東に折れ、蟹川との合流点付近に架かる「谷地中橋」(全長110.6メートル、幅9.8メートル)。約100匹のこいのぼりが風に揺られてはためく春先の情景は、地元の風物詩となっている。

 丸太橋が1932(昭和7)年に木製の橋に生まれ変わり、その後、42年の補強工事を経て、60年にコンクリート製の橋が架けられた。現在の橋はその次の橋。谷地中集落などと国道48号をつなぎ、92年3月に完成した。

 45年ごろは、雨が降ると川の流れが変わり、橋を渡れなくなった。このため、谷地中集落に住む山口小の児童は近くの稲荷山を登って登下校。近くに住む無職滝口孝一さん(74)は「山の中に沼があり、親から沼で人が死んだと教えられていた。とても恐ろしく5、6人以上でまとまって帰った」と振り返る。

 また、近くに大ふちがあり、夏場などは多くの子どもたちでにぎわった。滝口さんは「高さ3メートルほどの岩からふちに飛び込むのが男の度胸試しだった。地元に男の子は50人はいただろうか。飛べたのは2、3人だった」と話す。

 最近はゴールデンウイーク期間中のこいのぼり掲揚が恒例となっている。川原子公民館が住民らから不要になったものを集めたり、掲揚を希望するこいのぼりを募るなどして毎年実施しており、乱川をまたぐ上空に約100メートルのロープを張って掲げる。14回目の今年も4月29日~5月6日の間、約100匹のこいのぼりが風を受け、元気に泳ぐ姿が道行く人を楽しませた。

 以前は、秋に芋煮会などが活発に行われるなど、四季折々の表情があった谷地中橋周辺。芋煮会や河川敷を散歩する人の姿は現在も見られ、地域住民から親しまれている。

2009/09/10掲載

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