やまがた橋物語

最上川第1部[9]

◆大蔵橋(大蔵)

大蔵橋(大蔵)の写真 雪景色が広がる大蔵村清水地区に架かる大蔵橋と旧大蔵橋(手前)=大蔵村

 去年十月に開通した大蔵村清水地区に架かる大蔵橋(全長二二九・二メートル)。東側にはオレンジ色の旧大蔵橋(同一六五メートル)が並んでいる。一九三一(昭和六)年に造られた旧橋は老朽化が進み、五・五メートルと幅も狭いことから、新橋にバトンを渡すことになった。

 元村職員の熊谷勝保さん(61)によると、旧橋が完成するまで、村民の移動手段は渡し舟だった。しかし、豪雪地として知られる大蔵村。冬は吹雪が続き、舟を出せない日が二十日以上続いたこともあった。一九一七(大正六)年には舟が転覆、十人が死亡する事故が起きた。

 二三(同十二)年に川の両側にワイヤを渡し、それに舟を結んで渡る措置が取られたが、まだまだ不便なものだったという。昭和に入り、ようやく架橋が決定。馬車による鉄骨の運搬や、鉄骨の大半が川に沈む事故が起きるなど、難航を極めた工事の末、村民の悲願である大蔵橋が完成した。

 それから七十余年。旧橋は二〇〇七年度中に撤去される予定だ。昭和、平成と歴史を見守り続けてきた村のシンボルが消えることを惜しむ声もあるが、旧橋は静かにその歴史に幕を閉じようとしている。

2007/01/19掲載

下流へ上流へ
文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内7市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

週1回配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2018年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2018年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報、おくやみ… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から