やまがた橋物語

最上川第2部[1]

◆亀井田橋(大石田)

亀井田橋(大石田)の写真 老朽化が目立ち架け替え構想が進む亀井田橋=大石田町

 本県の母なる川・最上川には約七十の橋が架けられている。その歴史や地域とのかかわりを伝えようと、河口の酒田市・出羽大橋からスタートした「橋物語」。第一部は大石田町の大浦橋までさかのぼった。今回の第二部では、大石田町の亀井田橋から東根市と河北町をつなぐ谷地橋まで、十二の橋を紹介する。

 大石田町の豊田地区と川前集落を結ぶ亀井田橋。四代目になる現在の橋は、一九五九(昭和三十四)年に完成した地元住民念願の鉄橋で、当時は「永久橋」とされた。だが、近年は老朽化が目立ち、架け替える構想が進んでいる。

 川前集落は最上川が左にカーブする左岸の山際にある。「最上川舟運の小鵜飼(こうかい)舟乗りが多く、優秀な舟乗りを多く出したと聞いている」と地元の元農家で町文化財保護審議会委員の井苅清治さん(77)。かつて豊田地区との往来は渡し船だったが、初代の木橋が一九三三(昭和八)年に建設された。

 しかし、初代は間もなく増水で中央部が流され、数年後にできた二代目も流された。戦後の四八(昭和二十三)年には三代目の木橋が完成。建設に携わった井苅さんは「戦中の木材供出で材料が少なく苦労したが、川前は亜炭坑があり産業面でも橋は重要だった」と当時を振り返る。そんな三代目だったが老朽化で架け替えの機運が高まり、現在の鉄橋が造られた。長さ一七六・五メートル。落成式には数百人が集まり完成を祝った。

 それから五十年近くが経過。長く住民の生活を支えたが、床板陥没が発生した昨年は応急修理のためしばらくの間、片側交互通行が続いた。県は架け替えを見据えて既に調査に着手しており、住民は“五代目”を心待ちにしている。

2007/03/05掲載

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