やまがた橋物語

最上川第4部[3]

◆大平橋(朝日、白鷹)

大平橋(朝日、白鷹)の写真 500枚以上の渡り板が張られている大平橋=白鷹町

 白鷹町大瀬と朝日町今平をつなぐ大平(たいへい)橋。大瀬の「大」と今平の「平」の文字を取って付けられた橋の名前に、両地区発展の願いが込められている。

 一九六四(昭和三十九)年、最上川本流にかかる初のつり橋として、白鷹、朝日両町などが整備した。長さ百十二メートルで、幅は二メートル。五百枚以上の渡り板が張られており、以前は小型の車も通行できた。

 整備前は、舟による行き来が主流だったが、大雨や融雪時期は舟が運航できず、生活物資の確保にも困難が生じることがあったという。このため橋の建設は住民の長年の願いで、発電所整備用の作業用つり橋を再利用する形でようやく実現した。

 橋の完成は、両地区を含む隣接四地区の運動会やビアガーデンの開催など多くの交流を生んだ。高齢化、過疎化などで現在は途切れてしまったが、消防などの連携は今でも続く。

 今平区長の農業阿部正敏さん(70)は「行政のくくりこそ朝日町だが、日用品の確保などは白鷹町の荒砥に出向く。橋がなければ、もっと早く過疎化が進んでいただろう」と話す。

 一九八〇年代には、NHKの人気テレビドラマ「おしん」で、年老いたおしんが少女時代を回想するシーンの撮影で使われた。現在はウオーキングを楽しむ町民らが訪れ、雄大な最上川の流れや深緑を楽しんでいる。

2007/07/04掲載

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