やまがた橋物語

最上川第5部[4]

◆下田橋(川西、南陽)

下田橋(川西、南陽)の写真 赤いトラスや架設時期など、約7キロ下流の松川橋と似ている下田橋=川西町

 川西町高山と南陽市関根を結ぶ県道米沢南陽白鷹線の下田橋。誕生川との合流点に程近い松川(最上川)に架かり、県内有数の穀倉地帯が広がるのどかな風景の中で、赤く塗られた鉄製の橋がひときわ目立つ。川西と南陽市をつなぐ交通の要衝となっており、全長三百九十四メートルの橋は行き交う車が絶えない。

 現在の橋は二代目。初代は木製で、一九〇一(明治三十四)年に架設された。翌〇二年には下田橋と川西町の大塚地区を結ぶ道路が開通し、交通量が飛躍的に増えた。水害でたびたび破損したが、その都度、修復され、川西から南陽市赤湯に向かう要衝としての役割を果たした。

 五五(昭和三十)年には老朽化のため、橋を通る車に重量制限が実施された。「バスが通ると橋がギシギシと揺れ、とても危険だった」。近くの寒河江恒一さん(74)は当時の様子を振り返る。

 地元住民らが期成同盟会を結成し、国や県に橋の架け替えを要望。その熱意が実り六六年、木製の初代から約五メートルほど上流側に、現在の橋が開通した。

 橋の左岸のたもと近くに、「寒河江祐安」と読み取れる一基の石碑が立つ。江戸時代の終わりごろに松川堤防を築いたといわれる郷土の偉人を後世に伝えるため、旧高山村の村民が資金を出し合い、一八七二(明治五)年に建立。石碑は、暴れ川として知られた松川の水防の歴史を今に伝えている。

2007/09/06掲載

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