やまがた橋物語

寒河江川前編[1]

◆溝延橋(河北)

溝延橋(河北)の写真 葉山を望む溝延橋。すぐ下流の寒河江川ではサケ釣りが楽しめる。欄干が青い橋は歩行者用=河北町

 朝日連峰と月山のブナ林に蓄えられた清らかな水が注ぎ込む寒河江川は全長約五十五キロ。一九九五年には「清流日本一」(国土交通省)に選ばれた。朝日岳(大朝日岳・標高一、八七〇メートル)を源とし、その流れは西川町の大井沢地区を北上、寒河江ダムの月山湖で向きを東に変え、寒河江市で最上川本川と合流する。この川に架かる二十九の橋の歴史や由来を前編、後編にわたって紹介する。

 寒河江川の最も下流、最上川との合流点付近に架かる河北町の溝延橋(長さ二百三十七メートル、幅六メートル)。同町溝延地区と寒河江市日田地区を結ぶ。春は近くの堤防に桜が咲き、秋は下流でサケ釣りが行われ、町内外からの人でにぎわう。

 橋は一九六八(昭和四十三)年に完成した。架橋前は渡船場があったが、地元住民は不便を強いられたため溝延橋を待望していた。同町発行の「河北町の歴史」によれば、五九年に地元住民らが溝延橋架橋促進協力会を結成。五年後には、町と寒河江市で期成同盟会を組織して県に要望したという。

 溝延地区に住む町誌編さん委員長の北畠教爾(きょうじ)さん(75)は「上流にある寒河江川橋を迂回(うかい)するのは大変だったから、みんなに待たれた橋だった」と話す。八四年には隣に幅三メートルの歩行者用の橋が完成した。

 一帯は景観の良さで知られる。月山や朝日連峰、蔵王、葉山など周囲に広がる山々を見渡すことができる。北畠さんは「長岡山(寒河江市)の果樹園が朝日を浴びる景色も美しい」と話す。

 溝延橋の上、下流の堤防には、県の「桜づつみモデル事業」や山形新聞、山形放送の「最上川さくら回廊」事業で約三百本の桜が植えられた。春は、鮮やかな桜堤の向こうに真っ白な月山がそびえる。寒河江川鮭有効利用調査委員会の釣穫調査として、秋には橋のすぐ下流で引きの強さが魅力のサケ釣りを体験できる。豊かな自然に囲まれた溝延橋は、季節ごとにその姿を変える。

2009/03/16掲載

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