やまがた橋物語

寒河江川後編[6]

◆本道寺上橋(西川)

本道寺上橋(西川)の写真 山中に設けられた本道寺水力発電所に通じる「本道寺上橋」。通常、門は閉じてある=西川町

 西川町の本道寺地区。国道112号の西側にある集落を抜ける六十里越街道を鶴岡方面に行くと、黒い鉄製の門が現れる。その向こう側にあるのが「本道寺上橋」(全長百四十五メートル)だ。橋の先はトンネルになり、地下に設けられた東北電力の本道寺水力発電所へ通じている。橋は点検補修に向かう同電力の社員のほか、年間千人ほどの見学者が渡る。

 一九八二(昭和五十七)年に完成。その橋を工事関係者が渡って風明山(八一九メートル)にトンネルが掘られ、寒河江ダムの水を利用する地下式発電所の工事が進められた。九〇年に寒河江ダムが完成し、同時に電力を生み出した。発電能力は一時間で七万五千キロワット。二百五十軒の一般家庭が一カ月に使用する電力に相当する。

 八〇年代後半、発電所の完成が近くなると月岡や本道寺の地区住民たちが見学に招かれた。「工事中の発電所を見るのは貴重な体験だった」と荒木嘉直さん(66)=月岡=と宮林昌弘さん(65)=同=が振り返る。

 大型バスに乗って橋を渡りトンネルをくぐった。「トンネルに入ると緩やかな下り坂が一キロほど続く。その先にあった筒型の発電機や一抱えもあるボルトの巨大さに驚いた」と荒木さん。完成後は主要な機器が地中に埋められたので、宮林さんは「いかにも発電所という感じは今はない」と話す。

 工事車両が相次いで行き来した本道寺上橋。今は六十里越街道を通行する車もほとんどなく、橋の周辺は静寂に包まれている。

2009/05/18掲載

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