やまがた橋物語

寒河江川後編[7]

◆月山大橋(西川)

月山大橋(西川)の写真 寒河江ダムの月山湖に架かる月山大橋。右岸に立つと北に月山、東に月山湖の大噴水を眺めることができる

 寒河江ダム・月山湖に架かる月山大橋(全長三百二十七メートル、幅九メートル)は、西川町の月山沢と月岡の両地区を結ぶ。右岸の橋のたもとから北を見上げると、雪をかぶった月山が頭をのぞかせる。東を向くと、月山湖“名物”の大噴水。湖水が百十二メートルの高さまで噴き上がる。

 町建設水道課によると、架橋はダム建設工事と並行して行われ、一九八八(昭和六十三)年に完成。ダムができる以前、この辺りには集落があった。住民の生活道路だった仁田山橋の付け替え補償として、国と町が月山大橋を造った。

 仁田山橋は月山大橋の約六百メートル上流に架けられていた。当時の営林署が、月山のふもとからブナ材をトロッコで運ぶために建設したつり橋が、初代とされる。その後、西村山地方事務所(当時)による仁田山の開拓事業に伴い、五五-五八年、コンクリート橋に整備された。

 寒河江ダム建設が決まり、用地となった一帯の集落は移転することに。家々は解体され、仁田山橋は湖の底に沈んだ。町建設水道課長の佐藤力太さん(59)は、水没した小砂子関集落に暮らしていた。よく月山大橋を渡るという。「湖の水位が下がると、昔の地形が現れる。『ああ、あそこか』と思いにふけることもある」と話す。

 湖をまたぐように架かる月山大橋は、観光客や山菜採りで仁田山を訪れる人の車が行き来する。橋を渡った先の町営仁田山放牧場では、今月下旬から放牧が始まる。トラックに乗った牛の親子が、橋を渡る様子を見ることができるかもしれない。

2009/05/19掲載

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