やまがた橋物語

寒河江川後編[9]

◆上島橋(西川)

上島橋(西川)の写真 動物が渡ることもあるという上島橋。晴れ渡ると下流の方向(写真左)に月山が見える=西川町

 西川町大井沢黒渕と同町月岡上島の両集落間に架かるのが上島(じょうじま)橋(全長九十六メートル、幅六メートル)。橋付近は寒河江川の中でも有数の釣りスポットでニジマスやイワナなどが生息している。この季節、周囲に広がる山々の新緑や陽光を反射する川の流れが美しく、釣りや散策を楽しみに訪れる人が多い。

 永久橋として一九九〇年に架設。それまでは木製のつり橋だったが、強風のたびに足元の板が吹き飛ぶなど住民を悩ませた。現在の橋について上島に住む志田欣冶さん(71)は「上島橋は住民の生活道路であり、安全で丈夫な橋を架けてくれるよう町長に何回もお願いしに行った。思いが通じて良かった」と振り返る。

 今月中旬、宮城県多賀城市の高崎中二年生が農村体験で大井沢を訪れ、橋付近を散策。生徒の一人は「緑がいっぱいで居心地がいい」と笑顔を見せた。橋のたもとで民宿を営む志田忠昭さん(52)は、生徒たちに釣りやキノコの菌打ちなどを指導。大井沢で生まれ育ち、橋から望む寒河江川と月山の風景を愛する忠昭さんは「子どもたちに接する機会があったら、釣りや農業体験をする中で、自然と共存してきた住民の知恵を伝えたい」と熱く話す。

 忠昭さんによると、橋を渡るのは人だけではない。夜中にはキツネやタヌキ、サルが行き来することがある。早朝の欄干にはヤマセミなどの野鳥が止まり、時折鳴き声を響かせる。橋の下部にはイワツバメの巣が五十個ほどあるといい、橋の周囲に豊かな自然が広がっていることを物語る。

2009/05/21掲載

下流へ上流へ
文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内7市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2018年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2018年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報、おくやみ… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から