やまがた橋物語

須川編第1部[6]

◆反田橋(山形)

反田橋(山形)の写真 雪の葉山を背景にした反田橋=山形市下反田

 山形市の志戸田と下反田(しもそりだ)の両集落を結ぶ「反田橋」は、一九九三年に架けられた。全長二百二十四メートル、道幅七メートル、歩道二・五メートル。夏の夜空を彩る山形大花火大会の会場に架かる橋と言えば、思い浮かぶ人も多いだろう。

 この橋の先代は、二百メートルほど上流にあった椹沢(くぬぎざわ)橋だ。椹沢住民の畑地が須川の西側に多くあったことから、農作業用の仮橋として設けられたのが始まりとされる。一九三四(昭和九)年に、橋が架かる農道が主要道路に昇格し、橋が改良されたが、五〇年の大洪水で流失した。

 復旧され、立派な木造の橋が完成したが、やがて架け替え問題が持ち上がった。地区住民らで架け替え期成同盟会をつくり、七七年、市長に陳情書を提出。地権者との話し合いは難航したが、八八年にようやく合意し、翌年に着工され現在の橋が完成した。

 名称は「反田大橋」「観音橋」「若宮橋」などの候補が挙がり、「反田大橋」に絞られた。しかし、大橋という呼び方は国道級に限定されるため、「反田橋」に決定したという。

 下反田に住む寒河江哲夫さん(90)は「反田橋が完成した時は、市街地中心部への交通の便がよくなり、地区のみんなが喜んだ。旧県庁まで真っすぐ行けたんだからね」と振り返る。

 橋の下の河川敷は山形大花火大会の会場として定着。八月十四日の夜は集まった大勢の人が光の競演に歓声を上げる。「仙台に住む二男夫婦が孫を連れて毎年、花火を見に来る。一緒に楽しい時間を過ごしている」と寒河江さんは目を細めて話した。

2008/03/10掲載

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