やまがた橋物語

吉野川前編[2]

◆小滝橋(南陽)

小滝橋(南陽)の写真 山形市と西置賜を結ぶ“動脈”としてトラックなどが行き交う国道348号の小滝橋。このルートはかつて「小滝越え」と呼ばれた=南陽市小滝

 くぐり滝周辺の源流部から北へと流れ下った吉野川は、やがて白鷹山系の山塊にぶつかり、東へとほぼ直角に方向を転じる。しばらく国道348号に寄り添うように進むが、南陽市小滝集落の手前約1.5キロに位置するのが「小滝橋」だ。

 山形市と西置賜を結ぶ重要な役割を担う国道348号は、江戸時代から「小滝越え」「小滝街道」と呼ばれた山間ルート。かつては幅員がせまく急カーブや急勾配が続き、冬季間は除雪ができないため閉鎖される難所として知られた。普段でも自転車や荷車、馬車などがせいぜいで、大型車は通行できなかったという。

 1974(昭和49)年に国道に昇格。75年度に山岳部の18.5キロ区間を5工区に分けて拡幅、改良工事がスタートした。べにばな国体に合わせ92年に全線開通し、山形―白鷹は約30分の通勤圏となった。小滝橋は23カ所に架けられた橋の一つで90年に完成し、長さ17.7メートル、幅8.5メートル。かつての「小滝越え」は、通勤のマイカーやバス、トラックなどがほぼ一日中行き交う“動脈”となり、エンジン音を山間に響かせている。

2011/09/06掲載

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