やまがた橋物語月光川編[1]◆月光川大橋(遊佐)![]()
遊佐町吉出の月光川大橋(長さ135メートル、幅6メートル)は1974(昭和49)年9月に完成した。月光川ダム付近に架かり、川で二分される金俣集落内をつないでいる。冬は赤い橋と白く積もった雪とのコントラストが美しい。 県河川課などによると、月光川大橋は、月光川ダム(78年完成)の建設前、それまでのつり橋を撤去して架けられた。昨年、赤く塗り直され、鮮やかな色がよみがえった。 近くの団体職員五十嵐寿行さん(56)は「以前のつり橋は川が増水すると通れなくなり、対岸の子どもたちが学校に登校できないこともあった。月光川大橋が完成し、住民が安心して通れるようになった」と語る。 ここ20年ほどの間、月光川の上流部分にある湧き水が口コミで広がり、水をくみに来る人で交通量が増えた。年間を通して県外ナンバーの車も通るようになったという。 NPO法人遊佐鳥海観光協会によると、秋になると橋の周辺は紅葉に染まり、同時に鳥海山も一望できるという。五十嵐さんは「梅雨の景色もなかなかだよ。雨によって、木々や赤い橋がぼんやりと見えるのも風情がある」と語った。 秀峰・鳥海山を源流とし、日本海に注ぐ月光川(17.4キロ)。遊佐町を縦横に流れ、サケの遡上(そじょう)で知られるほか、米どころを支える水源としても、住民に多くの恵みをもたらしてきた。月光川に架かる主な橋15本と橋にまつわるエピソードを上流部から紹介していく。 2011/01/17掲載
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