やまがた橋物語

真室川編[2]

◆虻河原橋(真室川)

虻河原橋(真室川)の写真 住民の生活道路となっている虻河原橋。後方は虻川原集落=真室川町

 赤倉2号橋から約3キロ下流にあるのがユニークな橋名の虻河原橋。農作業の時、数多くのアブが飛び回ることから名付けられたという。

 最初は柴を編んだ柴橋で、次に架けられたのが木橋。現橋より10メートルほど下流にあり、長い丸太2本をつないで板を敷き、車も通行できた。全長約20メートル、幅3メートル。流されると、ワイヤで結んでいた丸太を回収し、再利用した。

 橋近くの会社員高橋捷弥(かつや)さん(81)=及位=は「大雨が予想されると、木橋に敷いた厚い板を急いで回収したものだ。流されると、敷板の確保は大変だった」と語る。妻春子さん(74)は「木橋のころ、堆肥を積んだそりを引っ張り左岸の田んぼに運んだ。水がきれいで、夏にはホタルも乱舞した」。

 1975(昭和50)年8月6日の大雨で虻河原橋は流失。高橋幸俊さん(75)=同=は「自宅周辺の水田は冠水。12~13メートルだった川幅が一気に30メートルほどに広がり、木橋に取り付けられていた水道管も流された。濁流はまるで荒れる海のようだった」と振り返る。

 永久橋が架けられたのは77年。長さ33メートル、幅4メートル。銀世界の中、オレンジ色に化粧した橋桁が目に付く。捷弥さんは「昭和50年8月の大雨では裏山が崩れ、さらに真室川が増水、家族ら9人が一時高台に避難した。河川整備が進み、永久橋もでき、隣近所は大変助かっている」と笑顔で語った。

2012/03/24掲載

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