やまがた橋物語

鬼面川編[6]

◆下平柳橋(高畠・川西)

下平柳橋(高畠・川西)の写真 秋の日差しにススキが揺れる中、朱色の橋げたが鮮やかに映える下平柳橋

 JR高畠駅西口から国道13号をまたいで真っすぐ川西方面へ向かい、高畠町と川西町の境で鬼面川に架かるのが下平柳橋(213.82メートル)。それまで橋がなかった所に1978(昭和53)年11月、新たにできた幅6.5メートルのコンクリート橋だ。

 集落を迂回(うかい)する農免道の整備に伴い、77年12月に最上川の平柳橋、その1年後に鬼面川の下平柳橋が完成した。わずか200メートルほど上流にちょうど10年前、68年に開通した坂水橋は車1台がやっと通れる幅だったが、より幅の広い下平柳橋が開通したことで両岸の交流は格段に増えたという。

 下平柳橋の西に位置する、川西町下平柳地区。橋のたもとで食料品店を営む神野孝一さん(57)は「道ができて一気に生活圏、商業圏が広がった。この辺は通院、買い物、銀行も高畠の方が近くて便利だからね」。神野さん自身、当時は集落側に開いていた店舗を、農免道に正面が向くよう建て替えたほどだ。「高畠駅と羽前小松駅を結ぶ重要な道。道路1本で随分様変わりしたよ」

 橋の東には高畠町蛇口と上平柳の集落が広がる。「橋ができてから集落の戸数も増えた。米沢に通勤する車も国道13号の裏道としてここを通って行く。朝晩は結構な交通量だよ」と蛇口の農業加藤昭一さん(75)。「川西に向かう高校生も自転車で真っすぐ行けるようになった。橋が開通した当時はみんなで見に行ってにぎやかだったな」

 下平柳橋を西に行くと、遠く正面に朝日連峰、左手には飯豊連峰、西吾妻の山々がぐるっと見渡せる。橋の下ではススキが、晩秋の晴れ間を惜しむように揺れていた。

2009/11/12掲載

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