やまがた橋物語

鬼面川編[7]

◆吉島橋(川西)

吉島橋(川西)の写真 鬼面川最下流に位置する吉島橋。左奥に見えるのが夏目橋=川西町

 最上川との合流点に近い最下流の吉島橋(135メートル)。国道13号に接続する県道高畠川西線の橋として、中州を挟んで東側の最上川に架かる夏目橋とともに川西町下平柳と高畠町夏茂を結び、朝晩を問わず交通量が多い。

 先代の吉島橋が完成したのは1938(昭和13)年。中州から川西側まで長さ約100メートルのコンクリート製で、現在の橋より約150メートル下流にあった。高畠側には、その数年前に架けられた同じコンクリート製の夏目橋があり、1本の橋が途中で屈折したように見える珍しい光景だったという。

 高畠町夏茂、自営業中根秀夫さん(70)は当時の吉島橋を「欄干の高さは1メートル程度で、歩道がなく、乗用車が擦れ違うのがやっとだった」と振り返る。人や車の往来が多いものの橋の上に照明はなく、冬には除雪の影響で狭い橋がさらに狭小になるなど、苦労は尽きなかった。

 半世紀以上使われた旧橋だったが、95年11月1日、現在の吉島、夏目両橋が開通した。工事関係者や地元住民ら約220人が出席し、盛大な開通式典が行われ、高畠、川西両町の代表世帯などが参加して渡り初めを行った。この時、高畠町の代表となったのが中根さん夫婦と両親、長男夫婦の3世代6人。当日はみぞれが降るあいにくの天気で、中根さんは「どちらの橋も近代的に感じたが、悪天候だったせいか、想像以上に距離が長く感じた」と苦笑する。

 川西町下平柳の県道沿いには旧橋の親柱などが置かれ、往時の雰囲気と、古くからこの橋が交通の要所として役割を担っていたことを伝えている。

2009/11/13掲載

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