やまがた橋物語

天王川編[4]

◆第一門前橋(米沢)

第一門前橋(米沢)の写真 天王川に架かる橋では一番新しい第一門前橋。「第一」とあるが「第二門前橋」は現存しない=米沢市万世町梓山

 米沢市万世町梓山の第一門前橋は1996年3月の架橋。天王川に架かる橋の中では一番新しい橋だ。ちなみに「門前」とは周辺の地名。右岸の小高い丘の上にあり、伊達氏が米沢を治めたころに開かれた曹洞宗松林寺の山門前であることがその由来だ。

 現在の橋は「第一」の名前を冠するが、「第二門前橋」は現存しない。今のような堤防がなかった時代、中州を挟んで2本の土橋が架かっていた。その2本のうち、左岸側は「第一門前橋」、右岸側が「第二門前橋」だった。

 2本の橋は長く住民の交通を支えたが、60(昭和35)年ごろ、川の流れを緩やかにするために中州を削る工事を施す必要があり、併せて2本の橋は取り壊されることに。工事の結果、両岸を結ぶ木造の橋1本が架けられた。その橋は第一門前橋と命名され、第二門前橋の名は姿を消した。

 その橋も大雨が降れば流失し、その度に地元の男性たちが両岸から杉の木を切り出して手作業で修復。大変な不便を強いられた。「3年ごとに流される橋では不便で仕方ない」。地元は市に永久橋への架け替えを要望したが、当時の米沢市は巨額の累積赤字を抱え、空前の財政難。「木の橋に架け替える分の予算しかない」という回答しか得られず、住民は県に陳情。結局、県と市が予算を出し合うことで81(昭和56)年、橋はようやくコンクリート製の永久橋に生まれ変わった。

 現在の橋は永久橋としては2代目。前の橋は完成から15年しかたっておらず、傷みは少なかったが、護岸工事に合わせて架け替えられた。全長54.2メートル、幅6.2メートルの立派な橋が地元の交通を支えている。

2010/08/05掲載

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