やまがた橋物語

吉野川後編[7]

◆花見橋(南陽)

花見橋(南陽)の写真 赤い欄干が印象的な花見橋。右後方に日本さくら名所100選に選ばれた烏帽子山公園がある=南陽市二色根

 赤湯温泉周辺と赤湯駅を結ぶ県道赤湯停車場線上の橋が花見橋。長さ36.5メートル、幅12.18メートル。1935(昭和10)年に木造からコンクリートの永久橋に架け替えられた。

 「赤湯町史」の花見町の項に、1900(明治33)年(奥羽線が赤湯まで開通した年)に道路が整備されたとあり、当時周辺は一面の桑畑だったことが記述されている。花見橋は烏帽子山公園の桜花を一望に収められることから、この優雅な名で呼ばれたという。大正期には駅と温泉場間にレールが敷設され、人が客車を押して進む「人車軌道」が運行されていた。橋上を通過する人車のが今に残っている。

 朱塗りの鉄製欄干、擬宝珠(ぎぼし)が目を引く現在の花見橋。柱に「昭和58年9月」とあるが、車の通行量が増えた時代、歩行者の安全確保のため幅1.8メートルの歩道を橋の両側に整備したものらしい。近くで洋品店を営む安孫子実さん(59)は「以前、欄干はコンクリート製だった。付近を花見町という。かつて二色根第二だったが次第に戸数が増え、花見橋にあやかった名前の地区になった」と話してくれた。

2011/11/13掲載

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