談話室

▼▽「十九 二十 二十一号/三週間のうちに三つの台風が/次から次と襲ってきて/僕ら南西諸島の住民は まことにうんざりしている」。故山尾三省(さんせい)さんに、移り住んだ屋久島の自然をこんなふうに書き出す詩がある。

▼▽鹿児島県の佐多岬から南に60キロ、台風の通り道に当たる。南陽市出身の妻春美さんは、母から電話で「住みにくい所(どこ)だなあ」と言われたことも。けれど、夏には川が「黄金の日々を与えてくれた」し「台風が過ぎれば、金木犀(きんもくせい)の咲く静かな秋の日も来る」ことを知っている。

▼▽夫の死後刊行した「森の時間 海の時間」から引いた。口永良部島(くちのえらぶじま)は、この島のすぐそば。照葉樹林と竹が二つの火山体を覆っており「緑の火山島」と呼ばれた。だが、29日の爆発的噴火で全島避難を余儀なくされた住民の心の内は「うんざり」を超えているかもしれない。

▼▽冒頭の詩は展開する。「人の弱さを身にしみて味わい/大いなる自然を身にしみて味わう台風には/まかせるほかない」。自然の猛威に感情が乱れても、人間を凌(しの)ぐ力への謙虚さを失ってはならない。詩人の声は静かに響く。北の「大いなる自然」に囲まれた山形の地にも。

(2015/05/30付)
最新7日分を掲載します。
  • 5月30日
  • ▼▽「十九 二十 二十一号/三週間のうちに三つの台風が/次から次と襲ってきて/僕ら南西諸島の住民は まことにうんざりしている」。故山尾三省(さんせい)さんに、移り住んだ屋久島の自然をこんなふうに書き出す詩がある。 [全文を読む]

  • 5月29日
  • ▼▽山形市で全国中学校スケート大会が開かれたことがある。べにばな国体の翌年、1993年のこと。一部の選手の行為で、残念な出来事があった。中学校の体育教師を長年務め、大会に関わった元校長先生の体験談だ。 [全文を読む]

  • 5月28日
  • ▼▽旧文部省が高校生の政治活動を禁止したのは1969(昭和44)年。高ぶる学生運動の飛び火を懸念したのだろうか。高校生にとって政治はタブー。それも知らずに安穏と過ごしたのかと思うと些(いささ)か恥ずかしくもある。[全文を読む]

  • 5月27日
  • ▼▽「ふろしき王子」こと横山功さん(東京都)の講座を以前、村山市で取材した。物を包むだけでなく、結び方次第で買い物袋や帽子、ウエストポーチなどに早変わりする。そんな技が次々と飛び出し、感心させられた。 [全文を読む]

  • 5月26日
  • ▼▽ヘルスケア(健康)産業の育成に政府が力を入れるという。来月改定する成長戦略に盛り込む。“体にいい”農産品を後押しし、温泉滞在と健康指導を組み合わせるなど、全国で100の事業を創設する目標を掲げた。 [全文を読む]

  • 5月25日
  • ▼▽哲学者然とした風貌と内省的な発言が、妙にマッチしていた。9年前、山形市内で映画監督の黒沢清さんを取材した際の印象だ。今秋公開の新作「岸辺の旅」が、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受けた。 [全文を読む]

  • 5月24日
  • ▼▽わが家のすぐ目と鼻の先に小学校がある。1週間ほど前からグラウンドがにぎやかになった。拡声器や太鼓の音も加わり「赤速い、白ガンバレ」。応援練習なのだろう。日増しに熱を帯び、こちらも気分が明るくなる。[全文を読む]

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