談話室
▼▽芥川龍之介の小説「蜘蛛(くも)の糸」。クモの糸は、極楽につながる奇跡の道として描かれている。お釈迦(しゃか)様が銀色の糸をすっと垂らす。泥棒だった男の生前の善行に免じて差し伸べられた救いの手だ。そこをよじ登るが…。 ▼▽人がよじ登れるほど強いクモの糸はさすがに話の中だけと思っていたが、必ずしもそうとは限らないようだ。相当にタフで柔軟。直径1センチのクモの糸で巣を張ればジャンボジェット1機の重量を受け止められるほどだという。鋼鉄より強く、ナイロンより高い伸縮性を持つ。 ▼▽そんなクモ糸の特性に着目してきた鶴岡市のバイオベンチャー企業「スパイバー」が、合成クモ糸を量産化する技術開発に世界に先駆けて成功した。石油に頼らない天然由来の新素材だ。発表会で披露した青いドレスも染色したものでないため洗っても色落ちしないという。 ▼▽今後、車や飛行機、医療用素材などでの応用を見込む。近未来を変えるかもしれない。若き社長は「一大拠点を庄内に」とも語る。産業衰退に悩む地元の視線は熱い。芥川の小説ではないが、地域再生へ導く救いの手に-。強いクモ糸で「夢を紡ぐ」挑戦から目が離せない。 (2013/05/26付)
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▼▽芥川龍之介の小説「蜘蛛(くも)の糸」。クモの糸は、極楽につながる奇跡の道として描かれている。お釈迦(しゃか)様が銀色の糸をすっと垂らす。泥棒だった男の生前の善行に免じて差し伸べられた救いの手だ。そこをよじ登るが…。[全文を読む] ▼▽東日本大震災で大打撃を受けた東北の太平洋沿岸に24日、「三陸復興国立公園」が誕生した。陸中海岸国立公園と青森県の種差(たねさし)海岸階上岳(はしかみだけ)県立自然公園を再編。三陸海岸の景観美を核に多彩な魅力を国内外へ発信する。 [全文を読む] ▼▽青森市生まれの冒険家三浦雄一郎さんが史上最高齢の80歳で世界最高峰エベレスト(8848メートル)の登頂に成功した。偉業達成の後には「世界最高の気分。まだまだいける」と元気によもやの“まだまだ宣言”をした。 [全文を読む] ▼▽みずみずしさを感じさせる、緑や紫色の県産アスパラガスが店頭に並ぶ。かつて福島県内をドライブした際、旧熱塩加納村(現喜多方市)の栽培農家が教えてくれた。「焼いて食べてもおいしいよ」。これにはまった。 [全文を読む] ▼▽若葉の木漏れ日が爽やかな季節。ハナミズキの白や薄紅の花々が街を彩り、麗しい5月を詠嘆する。見渡すと故郷の山々は多彩な緑の衣装に残雪を頂き、陽光にきらめいている。固有の山容はまさに郷土のシンボルだ。 [全文を読む] ▼▽近い将来、安価な燃料が太平洋を渡って来そうだ。米国産のシェールガス。日本への輸出が米国で認可されたとの朗報があった。大陸の地底に豊富に眠り、採掘技術の進化で大量生産が可能になった新型の天然ガスだ。 [全文を読む] ▼▽科学嫌いの若者が増えているとされる中、科学技術振興機構は中学生を対象に「科学の甲子園ジュニア」を創設した。本来は高校生の大会で本県からは山形東が出場。中学生を新たに加える試みには大いに賛同したい。[全文を読む] |
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