談話室

▼▽県内各地の河川で鮭(さけ)の遡(そ)上(じょう)が続いている。寒河江川では釣りの楽しみを兼ねて遡上を調べる鮭有効利用釣獲調査が行われており、先週末も多くの参加者で賑(にぎ)わった。釣れた鮭はふ化放流事業などに利用されている。

▼▽鮭が上る川の流域に「鮭の大助(おおすけ)」という不思議な話が伝わる。土地により細部は異なるが10月20日ごろに大魚が「鮭の大助、いま上る」と叫びながら川を上り、その声を聞いた者は命を失うとして川に近づくことを戒める内容。もちろん大助を捕まえることも禁忌とされる。

▼▽郷土史家の故大友義助さんは自著の「私の民話ノート」で、遡上の盛期に禁漁とすることで資源の枯渇を防ごうとしたのだろうと推察する。鮭が重要な食料だった縄文時代から人々は母川回帰による命の循環の仕組みを知っており、その記憶を伝えているのではないかとも。

▼▽釣り人のいない時間に寒河江川の岸辺に降りてみた。3月になれば各地で子どもたちによる鮭の放流が行われる。大助の伝承を併せて学べば命への向き合い方をより深く考えられるのではないだろうか。瀬の中で鮭が身をよじる度に上がるしぶきを見てそんなことを考えた。

(2018/10/22付)
最新7日分を掲載します。
  • 10月22日
  • ▼▽県内各地の河川で鮭(さけ)の遡(そ)上(じょう)が続いている。寒河江川では釣りの楽しみを兼ねて遡上を調べる鮭有効利用釣獲調査が行われており、先週末も多くの参加者で賑(にぎ)わった。釣れた鮭はふ化放流事業などに利用されている。[全文を読む]

  • 10月21日
  • ▼▽「起重機」の異名を持つ元大相撲力士の明武谷(みょうぶだに)は1メートル89センチの長身を生かし、つり出しには定評があった。昭和30年代に活躍し、ソップ型の代表格。彫りの深い顔立ちと8頭身のスマートな体付きで女性の人気を集めた。[全文を読む]

  • 10月20日
  • ▼▽「山形市の七日町通り周辺に300席程度の劇場が造れないかと、本気になって考えています」。15年前のことになる。元日向け本紙特別紙面のための対談中、劇作家井上ひさしさん(川西町出身)が突然切り出した。[全文を読む]

  • 10月19日
  • ▼▽徳川家康の居城として有名な駿府城跡(静岡市)から豊臣秀吉が配下に築かせた別の城の遺構が見つかった。史料がなく「幻の城」とされてきた豊臣方駿府城と確認できた根拠は金箔(きんぱく)を施した瓦と石垣の積み方だった。[全文を読む]

  • 10月18日
  • ▼▽人をだます事件は昨今珍しくないが、中にはドラマのような例もある。大正時代に断絶した宮家を名乗ってちゃっかり結婚披露宴を開き、多額の祝儀をだまし取った有栖川宮(ありすがわのみや)詐欺事件もその一つ。2003年に起きた。 [全文を読む]

  • 10月17日
  • ▼▽引き戸を開けて大きな声で来店を告げるのが慣習だった。「買ーうー」。白髪をひっつめにしたばあちゃんが奥から出てくるまでには時間がある。その間に考える。何を買おう。昭和の一銭店(駄菓子屋)の思い出だ。 [全文を読む]

  • 10月16日
  • ▼▽哲学者木田元(げん)さんは中央大で教職に就き、先輩に導かれて名店を回るうちにそばの味を極めようと思った。大学が当時あった東京・神田界隈(かいわい)は「そばの聖地」。老舗ぞろいで、そばを食しては先輩の蘊蓄(うんちく)に耳を傾けた。 [全文を読む]

文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大

県内7市発行メールマガジン登録無料

ふるさとだより

毎週木、金曜日配信中!

ニュース特集

スポーツ

教育・子育て

おでかけ

暮らし情報

twitter発信中

山形新聞からお知らせ

  1. 【2018年8大事業】
     山形新聞、山形放送の2018年の8大事業が決まりました。詳しくは、こちらから
  2. 【やましん公式FB】
     山形新聞社は、インターネット交流サイト「フェイスブック(FB)」の公式ページを新設しました。
     公式ページでは山形新聞のニュースのほか、本社からのお知らせなどを中心に紹介します。
     アドレスは、こちらから
  3. 【やましんe聞で動画視聴】
     読者限定の電子版「やましんe聞」で動画を閲覧できる新サービスを始めました。詳しくは、こちらから。
  4. ◆中学、高校の各種スポーツ大会の記録を紹介。検索機能も備えています。アクセス方法はこちら
  5. ◆探したい記事がきっと見つかる、山形新聞記事データベース。他社DB横断検索が便利な日経テレコンジー・サーチファクティバ
  6. ◆県外でも今日の朝刊が朝一で読める「お届け電子版
  7. ◆ニュース速報、高校野球、モンテ情報、おくやみ… 身近な情報を携帯で確認「モバイルやましん
  8. ◆故郷の話題をメールでお届け、ふるさとメール会員募集(登録無料)
山形新聞から
販売から