必死剣鳥刺し 丙申堂・鶴岡

2017年09月14日
中老・津田民部(右)が差し向かいの兼見三左エ門(左)に秘命を告げるシーンを撮影=鶴岡市馬場町・丙申堂(イラストは場面のイメージ)
中老・津田民部(右)が差し向かいの兼見三左エ門(左)に秘命を告げるシーンを撮影=鶴岡市馬場町・丙申堂(イラストは場面のイメージ)
 庄内藩の御用商人として栄華を誇った風間家は、明治期に貸金業に転じ大地主となった。7代当主が住居、営業拠点として建造したのが国指定重要文化財の「丙申堂」だ。1896(明治29)年丙申の建築年にちなんだ名を持つ由緒ある邸宅は、時代の空気をそのまま今に伝える。藤沢映画でも重要なシーンが撮影されている。

 「必死剣鳥刺し」では、海坂藩の兼見三左エ門(豊川悦司)が中老・津田民部(岸部一徳)と差し向かいで酒を酌み交わす場面を奥の「御座敷」で撮影した。自身の処遇に疑念を抱く三左エ門に秘命が告げられる。明かりを落とし、2人の登場人物を際立たせる演出が秘命の重大さを物語る。前後して津田が日本庭園を眺めるシーンも御座敷から障子を開け放った先に見ることができる。

 建物を管理する公益財団法人克念社の常務理事、上野康成さん(56)が撮影当時を知る。高身長でまげ姿の豊川さんと岸部さんの2人が、かもいに頭をぶつけないよう注意して歩く姿が印象に残っている。撮影地見たさの来場者も少なくないが、「(同じく丙申堂で撮影された)『蝉しぐれ』に比べ、『必死剣鳥刺し』は作品の性質上、怖いと感じる人が多いようだ」と振り返った。

 (鶴岡支社・佐々木亨)

国指定重要文化財「丙申堂」の玄関口。奥に石置屋根の家屋、庭園がある
国指定重要文化財「丙申堂」の玄関口。奥に石置屋根の家屋、庭園がある
【必死剣鳥刺し】
 ▽監督=平山秀幸
 ▽出演=豊川悦司、池脇千鶴、岸部一徳(2010年)

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