プロフィル

藤沢周平

 【藤沢周平(ふじさわ・しゅうへい)】 1927(昭和2)年、東田川郡黄金村(現鶴岡市)生まれ。本名小菅留治。働きながら鶴岡中学校(現鶴岡南高)夜間部で学び、山形師範学校に進学。同人雑誌「碎氷船」に参加した。

 卒業後、湯田川村(現鶴岡市)立湯田川中に赴任したが、2年後に肺結核が見つかり休職。53年に東京で手術を受け、5年近い療養生活を送る中、句作、詩作、戯曲の創作などを行った。退院後は業界新聞に勤め、59年に鶴岡市出身の三浦悦子と結婚。しかし悦子は長女を出産して間もなく、28歳で病死した。69年、高沢和子と再婚。

 73年、「暗殺の年輪」で直木賞受賞。翌年から作家活動に専念した。自らの鬱屈(うっくつ)を投影した初期の暗い作品から、後には癒やしや救いを描く作風に変化。山形新聞に連載した「蝉しぐれ」や、「用心棒日月抄」「隠し剣」シリーズなど、時代小説の名手として高い評価を受けた。歴史小説には、庄内藩の歴史を題材にした「義民が駆ける」「又蔵の火」、庄内町出身の幕末の志士清河八郎を描いた「回天の門」、米沢藩主上杉鷹山の改革の苦闘をたどった最後の作品「漆の実のみのる国」などがある。

 1997年1月26日、69歳で死去。

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年譜

昭和2年  12月26日、東田川郡黄金村大字高坂字楯ノ下(現鶴岡市大字高坂字楯ノ下)に農家の2男として生まれる(3男3女の4番目)。田圃1町3反歩弱、畑少々の自作兼小作農家。
9年(7歳)青龍寺尋常高等小学校(現黄金小)に入学。
15年(13歳)青龍寺小卒業。郡賞をもらう。
17年(15歳)黄金村国民学校高等科卒。県立鶴岡中学校夜間部入学。昼は鶴岡印刷、後に黄金村役場税務課書記補で働く。
21年(19歳)鶴岡中学校夜間部卒業。山形師範学校入学。1級上に無着成恭氏。北辰寮に入寮。同人誌「砕氷船」に参加。同人に小松康祐氏、蒲生芳郎氏、土田茂範氏、松坂俊夫氏ら7人。
22年(20歳)2年に進級。南寮に移る。第2寮歌募集に応募、当選。秋に寮を出て真宗大谷派善龍寺に下宿。
23年(21歳)薬師町、宮町と下宿を移る。「砕氷船」に詩を発表。
24年(22歳)山形師範卒。湯田川村立場田川中学校に赴任。国語と社会を担当。学級も担任。
26年(24歳)同人誌「プレリユウド」を発行し、詩「みちしるべ」を発表。集団検診で肺結核が判明。新学期から休職。鶴岡市の中目医院に入院。半年後退院して通院療養。
28年(26歳)東京都北多摩郡東村山町の篠田病院林間荘に入院、手術を受ける。右肺上葉切除の後、2回の補助成形手術を行い、肋骨5本を切除。入院中に俳句同好会に参加。静岡の俳誌「海坂」に投稿句。
32年(30歳)退院。業界新開K社に入社。そのあと数社の業界新聞社を転々とする。
34年(32歳)湯田川中赴任のとき3年生だった鶴岡市大字藤沢の三浦悦子さんと結婚。
35年(33歳)日本食品経済に入社し日本加工食品新聞の編集に携わる。生活がようやく安定。
38年(36歳)読売新聞が毎月募集していた短編小説賞に応募、1月『赤い夕日』が選外佳作。長女誕生。10月悦子さん死亡(28歳)。
39年(37歳)「オール読物」新人賞に投稿を始める。
44年(42歳)東京・江戸川区小岩の高沢和子さんと再婚。
46年(44歳)『溟い海』で「オール読物」新人賞受賞。
 * 『溟い海』(「オール読物」)
48年(46歳)『暗殺の年輪』(「オール読物」3月号)で直木賞受賞。
 * 『暗殺の年輪』(「オール読物」)
 * 『又蔵の火』(「別冊文芸春秋」)
49年(47歳)日本食品経済社を退社。執筆に専念。
 * 『雲奔る』(「別冊文芸春秋」)
 * 『檻車墨河を渡る』(「別冊文芸春秋」)
50年(48歳)母の1周忌で2週間帰郷。『龍を見た男』を山形新聞に連載(10月5日~16日)。
 * 『龍を見た男』(「山形新聞」)
 * 『義民が駆ける』(「歴史と人物」)
51年(49歳)『春秋山伏記』取材で帰郷。
 * 『小川の辺』(「小説新潮」)
 * 『長門守の陰謀』(「歴史読本」)
 * 『橋ものがたり』(「週刊小説」)
 * 『用心棒日月抄シリーズ』(「オール読物」)
 * 『春秋山伏記』(「家の光」)
52年(50歳) * 『回天の門』(「高知新聞」ほか)
 * 『一茶』(「別冊文芸春秋」)
53年(51歳) * 『闇の傀儡師』(「週刊文春」)
54年(52歳)首都圏に住む教え子との懇談会「泉話会」が東京・池袋で始まる。以後年1回開催。
 * 『獄医立花登手控え・風説の檻』(「小説現代」)
55年(53歳)山形市主催の講演会で井上ひさし氏とともに来形。
 * 『密謀』(「毎日新聞」)
 * 『よろずや平四郎活人剣シリーズ』(「オール読物」)
56年(54歳) * 『周平独言」(中央公論社)
57年(55歳) * 『海鳴り』(「信濃毎日新聞」ほか)
 * 『白き瓶』(「別冊文芸春秋」)
58年(56歳) * 『風の果て』(「週刊サンデー毎日」)
 * 『たそがれ清兵衛』(「小説新潮」)
59年(57歳) * 『本所しぐれ町物語』(「波」)
60年(58歳)直木賞選考委員に就任。
 * 『三屋清左衛門残日録』(「別冊文芸春秋」)
61年(59歳)『白き瓶』により吉川英治文学賞を受賞。『蝉しぐれ』を山形新開に連載(7月9日~62年4月13日)。
 * 『市塵』(「小説現代」)
 * 『蝉しぐれ』(「山形新聞」)
 * 『玄鳥』(「文学界」)
平成元年(62歳)「時代小説に新しい境地を開いた」功績により菊池寛賞を受賞。
 * 『凶刃』(「小説新潮」)
2年(63歳) * 『わが思い出の山形』(「やまがた散歩」)
4年(65歳)文芸春秋から『藤沢周平全集』全23巻の刊行始まる。
5年(66歳)松本清張賞選考委員に就任。10月鶴岡に帰省。『漆の実のみのる国』取材で米沢に。
 * 『漆の実のみのる国』(文芸春秋)
6年(67歳)朝日賞、東京都文化賞を受賞。『藤沢周平全集』が完結。
7年(68歳)紫綬褒章を受章。
9年(69歳)1月26日死去。

※年譜は、ダイヤモンド社発行、山形新聞社編集の『藤沢周平と庄内 ―海坂藩を訪ねる旅―』より転載

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