連載企画

月山・夏変化

■チョウや花々、一行を出迎え <第2日>
2009年07月29日 掲載
黄色くかれんなリュウキンカが咲く登山道を踏破隊が進む=28日午前11時39分
黄色くかれんなリュウキンカが咲く登山道を踏破隊が進む=28日午前11時39分
 月山踏破第2日、28日の行程はバラエティーに富んでいた。念仏ケ原(大蔵村)の高層湿原をしばらく歩き、200メートルほど下って清川を渡った後は、一気の急登と、高山植物が咲き乱れるなだらかな斜面が交錯する。

 標高約1100メートルの念仏ケ原は、木道が続く高層湿原。繊細な黄色の花のキンコウカ、紫色のコバギボウシが目につく。とき色のトキソウ、紅紫のサワランなど、なかなか見ることのできない花も咲いていた。湿原が終わると庄内町。荒れた坂を下り、標高約900メートルの清川へ。ここから一行はたっぷり汗をかく羽目になった。2つ続く急坂を登り、600メートルほど高度を稼ぐ。

 途中、思いがけない出合いがあった。急坂の途中、アサギマダラが飛んできて、木の枝の先に止まったのだ。列島を南北に縦断して大旅行するチョウ。登山ガイド吉田岳(たかし)さん(40)=小国町=はこれまで、飯豊連峰で3回ほど目撃したことがあるというが、ほかのメンバーにとっては初めて。しばし足を止め、見とれた。

 息を切らして登り切った千本桜からは、対照的な緩斜面がしばらく続く。高山植物のハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、ハクサンフウロ、リュウキンカなどが、一行の目を楽しませてくれた。珍しいオオバツツジも。登山道脇には雪渓が残り、沢水が勢いよく流れ下る。吹き付ける風も心地よい。

日本列島を縦断するチョウ「アサギマダラ」が登山道脇の葉に止まっていた=28日午前10時42分
日本列島を縦断するチョウ「アサギマダラ」が登山道脇の葉に止まっていた=28日午前10時42分
 岩がごつごつと突き出した賽(さい)ノ河原の岩の間を縫って最後の一汗を流せば、頂上は間近。1日で1000メートルの標高を稼ぎ、午後3時前、標高1984メートルの月山に到着した。

 この日は頂上小屋に1泊。汗にまみれた後、山頂で入る風呂はまさに極楽。疲れがお湯の中に溶け出すようだった。

(月山踏破取材班)
文字サイズ変更
  • 小
  • 中
  • 大
ふるさとだより
山形新聞「お届け電子版」
Twitterはじめました
ニュース特集
山形新聞から
やましんケータイサイトのアクセス方法はこちらから 朝刊連載小説「三人の二代目」 てれナビのご紹介