県内 ご当地味覚

県内 ご当地味覚

「県内 ご当地味覚」では、県内各地に伝わる食材や伝統料理について、その由来と栽培・調理法、味わい、旬の時期などを紹介していきます。

孟宗汁 口中に広がる独特の甘み

 庄内の旬の味覚・孟宗(もうそう)をふんだんに使った孟宗汁は本格的な春の訪れを感じさせる郷土料理。熱々の孟宗をほお張ると、口の中いっぱいに独特の甘みが広がる。

 「おいしい孟宗汁づくりは、いかに新鮮な孟宗を使うかにかかっている」と話すのは庄内を代表する孟宗産地として知られる鶴岡市湯田川の主婦小松スミさん(69)。湯田川では朝採りの孟宗を使うことが多く、堀りたての場合はあく抜きの必要がないほどだという。

 作り方は至ってシンプルだ。孟宗は皮をむいて節を落とし、根の方は薄い輪切り、先端の方は乱切りにする。水を張った鍋に孟宗とシイタケ、みそ、酒かすを入れて強火で加熱。煮立ったら厚揚げを入れ、さらにひと煮立ちさせる。すぐに食べてもシャキシャキとした食感を楽しめるが、一度冷まし、食べる時に合わせてとろ火で再加熱すると、孟宗に味が染み、一層こくが出てお薦めだ。

 煮込む際に煮干しを入れたり、再加熱する際に豚肉を入れるなどアレンジも可能。仕上げに海藻のアオサを加えてもいい。

材料】 5、6人分は孟宗2キロほどに厚揚げ1丁、シイタケは好みの分量で。みそと酒かすは適量。煮干しや豚肉を加えてもいい。
2010年05月25日 掲載
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