県内 ご当地味覚

県内 ご当地味覚

「県内 ご当地味覚」では、県内各地に伝わる食材や伝統料理について、その由来と栽培・調理法、味わい、旬の時期などを紹介していきます。

むきそば 香ばしさ、だし汁が決め手

 江戸時代、上方から酒田に伝わったとされる郷土料理「むきそば」。ゆでたそばの実をだし汁に浸し、ネギ、のりなどの薬味と一緒に食べる。

むきそば
 大和寿司(酒田市中町3丁目)の女将菅原勝子さん(72)と菅原太さん(42)に作り方を聞いた。そばの実は数回、水洗いし、大きめの鍋に移す。水は多めに入れ、水の状態からゆでる。約20分後に火を止め、鍋の中で10分間ほど蒸らす。ざるに移して再び水洗いし、実の皮を取る。水はしっかり切り、器に盛っておく。

 勝子さんいわく「だし汁が勝負」。昆布などでだしを取り、だし10に対し、しょうゆ1、砂糖、みりん、酒を少し加える。太さんは「少し甘めの味だと食べやすい。何度か味見をしながら調節してほしい」と話す。味を調えたら器に入れ、そばの実を浸す。だし汁は冷やしても温めてもいい。

 薬味は万能ネギ、のり、軽く味付けしたナメコ、シイタケ、卵の黄身などが一般的。鶏肉を入れる場合、脂の少ない部位がお薦め。わさびか唐辛子を隠し味に。そばの実の香ばしさとさっぱりしただし汁がよく合う。

 2人は「お茶漬けのように、つゆとそばの実をはしでかきこむように食べるとおいしい」と教えてくれた。

材料】(5人分)そばの実150グラム。だし汁はだし500ミリリットルにしょうゆ50ミリリットル、砂糖、みりん、酒は小さじ2程度。

2010年11月30日 掲載
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