県内 ご当地味覚

県内 ご当地味覚

「県内 ご当地味覚」では、県内各地に伝わる食材や伝統料理について、その由来と栽培・調理法、味わい、旬の時期などを紹介していきます。

からこ 米粉を使った伝統的おやつ

 小国町の伝統的な郷土食「からこ」。砂糖が十分に手に入らなかった時代、からこは稲の収穫が終わった秋から冬にかけて各家庭で作られた子どもたちのおやつだった。作り方を、農業斎藤以智子さん(77)=同町石滝=に教わった。

からこ
 材料となる米は、水でといで1日浸した後、ざるで半日ほど置いて水気をよく切り、粉末にする。からこには、白砂糖とクルミを混ぜたものと黒砂糖で味付けしたものの2種類あり、米粉とよくなじませたら、水を混ぜながらうすなどでつぶし、よくこねる。あとは100グラム程度ずつ丸め、ラップなどでくるんで出来上がり。お茶などと一緒にいただく。冷蔵庫に入れれば1カ月は持つという。

 石川県から1956(昭和31)年に同町に嫁いだ斎藤さんは「昔は砂糖が手に入らず、甘くなかった」と振り返る。「町の文化祭などに出品すると、年配の人が懐かしがって喜んで買っていく」という。

【材料】(約26個分)米1升、砂糖800グラム、水適量、クルミ適宜

2012年2月28日 掲載
過去の記事一覧
[PR]