■新設の映画監督協会賞に「馬先生の診療所」
2009年10月15日 掲載
映画祭に今回新たに創設された日本映画監督協会賞の授賞記者会見が14日夜、山形市の山形グランドホテルであり、協会理事長の崔洋一監督が「世界でも特筆すべき国際ドキュメンタリー映画祭。これからも山形にこだわり続ける」と語った。
部門にこだわらず選考した結果、第1回の受賞作となった「馬先生の診療所」(叢峰監督、中国)は、甘粛省の山あいの農村にある診療所が舞台。審査委員長の恩地日出夫監督は「ドキュメンタリーにもフェイク(虚構)の傾向が出てきた中で、地道にじっくり撮った作品。候補に残った7本の中で、審査委員5人の意見が一致した」、協会国際委員長として賞創設を提案した根岸吉太郎監督(東北芸術工科大映像学科長)は「狭い診療所で患者が交わす会話の中に、広大な中国の現実が浮き出ている」と述べた。
ほかの審査委員は「被写体を大事にしている。ドキュメンタリーを撮る姿勢のモデル」(ジャン・ユンカーマン監督)「中国の過酷な土地で生きる中に、たくましさと笑いがある」(山崎博子監督)。金子修介監督は全体的な傾向として「『いつ』『どこで』『何を』が知りたいのに、欠けている作品が多かった」と指摘していた。