東日本大震災

福島第1・1号機原発で炉心溶融 国内初、半径20キロに避難拡大

2011年03月13日
 東日本大震災で自動停止した福島県大熊町の東京電力福島第1原発1号機の周辺で、ウラン燃料が核分裂してできる放射性物質のセシウムとヨウ素が検出され、経済産業省原子力安全・保安院幹部は12日午後、燃料の一部が溶ける「炉心溶融」が起きたとの見方を明らかにした。日本の原発で炉心溶融は初。

 また午後3時36分ごろ、1号機で爆発があり、原子炉建屋が損傷、作業中の同社社員ら4人がけがをして病院に運ばれた。内部の原子炉格納容器は損傷していなかった。保安院関係者によると、中央制御室も壊れていない。爆発を受け、福島県は第1原発の避難指示を半径20キロに拡大した。

 想定していなかった巨大地震が原因とはいえ、原発の安全性は大きく揺らぎ、地震国・日本での原発運転の在り方が厳しく問われることになった。

 1号機は自動停止後、冷却機能を失っており、東電は12日夜、原子炉圧力容器内の温度を下げるため、消防ポンプを使って海水を直接注入して炉心を冷却する作業を始めた。炉心に海水を入れることで、1号機は再び使える可能性はほぼなくなった。

 原発の敷地で測定した放射線量は一時、1時間に1015マイクロシーベルトを示した。一般人が1年間に受ける放射線量の限度に相当する値だが、その後低下した。

 炉心溶融は、炉心の水位が低下、燃料が露出し、冷却されない燃料の一部が1200度以上に達して、燃料の被覆管が溶けたらしい。

 東電は、格納容器内の圧力が高まり容器が破損するのを防ぐため、12日未明から容器内の蒸気を外部に放出する作業を進め、午後2時すぎに放出に成功。格納容器内にあった放射性物質を含む蒸気が周辺に放出され、圧力は下がった。

■炉心溶融 原子炉の温度が上がりすぎ、燃料棒が溶けて破損する事故。冷却水が失われて炉心の水位が下がり、燃料棒が水面上に露出した場合、燃料棒中の放射性物質の崩壊熱が除去できず、温度上昇が続くために起きる。想定されている事故の中でも最悪の事態。1979年の米国のスリーマイルアイランド原発事故では、大規模な炉心溶融が起きた。

■セシウムとヨウ素 原子力施設の事故では、ウランの核分裂によって生成されたセシウム137や放射性ヨウ素などの人工放射性核種が環境中に放出される。セシウム137は半減期が30年と長く、人の体に取り込まれると筋肉などに集まって体内被ばくを起こす。体内では甲状腺に沈着、蓄積し、甲状腺がんを引き起こす。
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