東日本大震災

品薄解消へ買い付け 県内各地の卸売市場

2011年03月14日
 東日本大震災の影響が懸念される中、県内各地の市場で14日朝、競りが行われた。内陸では太平洋側からの魚介類がほとんど入らない状況だが、週末の品薄状態を解消しようと、スーパーのバイヤーらがいつもより早い時間から買い付けに駆けつけた。市場関係者は今後のガソリン、道路事情に懸念を強めている。

■山形
 山形市公設地方卸売市場では、量販店のバイヤーらが週末の品薄状態を解消しようと通常より1時間程度早い午前5時ごろから市場に駆けつけ始めた。しかし、魚介類は本来、半分以上を占める三陸産を中心とした太平洋側からの入荷がほとんどなく、商品数は半分以下。山形中央水産営業第1部の小林孝次長は「道路が回復しないと定期便が使えない。先が見えない状況だ」と話した。

 青果物の値はさほど上がっていないが、山形丸果中央青果の村岡憲一社長は「これからが心配。ガソリンと道路事情の問題が解決しないと、遠い産地の品物が集荷しにくい」。一方で県産品は遠くの消費地に出荷できないため、県内市場に多く出回ることが予想されるという。

■新庄
 新庄青果物地方卸売市場では午前7時20分ごろ、庄内方面からトラック1台分の野菜が到着。ホウレンソウやコマツナ、キャベツなどの葉物を中心にすぐに買い取られた。

 この時期の同市場では、トマトやキュウリ、タマネギ、ジャガイモなど全体の約5割を仙台方面から入荷しているが、今後の見通しが立たないため、主に庄内方面に発注している。担当者は「地元産のブナシメジやエノキダケ、ナメコなどのキノコ類をはじめ、アサツキやタラノメは今後も安定供給できる」と話していた。

■米沢
 米沢市の米沢総合卸売センターの魚市場では14日朝、鮮魚の入った発泡スチロール箱を次々とトラックに積み込んでいく光景が見られた。千葉県銚子や新潟県などから13日正午に届いたという。関係者総出で操業し、週明けに向けて準備してきた。「トラックが来たときは驚いた。本当に届くのか不安だった」と佐野水産の佐野恒平部長。三陸方面とは連絡がつかない。青森県八戸市の工場は津波に流されたと聞いていた。

 さつま揚げなど加工品の入荷は止まっている。この日は市場の冷凍庫に備蓄していたものを出した。残りはもうない。佐野部長は「今後は新潟県、静岡県からの入荷が中心になると思うが、肝心なのはガソリン。きょうは出荷できるが、明日はどうなるものか」と話し、眉をひそめた。

 米沢市青果物地方卸売市場は8割程度の入荷を確保できた。長野や栃木から着実に入荷しているという。米沢青果の明間勇社長は「入荷は大丈夫だと思うが、価格は中央の市場の状況次第で変わってくるだろう」と語った。

■庄内
 公設庄内青果物地方卸売市場(三川町)では午前7時半から通常通り、競りを開始。12日も市場を開いており、この日も目立った混乱はなかった。取扱量自体にも影響はほとんどなかったが、仙台方面からの青果物などは入ってきていないという。

 同市場管理事務所の鈴木誠次事務局長は「今のところ大きな混乱はないが、今後どうなるかは分からない。被災地からの供給は期待できないので、同じ商品を他の産地から取り寄せることになるのではないか。トラックの燃料が全国的に少なくなっているで、その分、値段が高くなる可能性はある。いずれにしても1週間ほど様子を見ないと」と話していた。
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