東日本大震災

燃料が酒田へ、光明見えた 新潟や日本海ルート-数日で内陸に

2011年03月15日
 東日本大震災の影響で物流が滞っている東北地方。県内では主要供給源として宮城県塩釜市のコンビナートに頼っていたガソリンや軽油、重油といった燃料の残量不足が深刻化していたが、ここにきて、光明が見え始めた。津波警報が解除された海路や日本海側の陸路で他の供給地から酒田市の酒田油槽所に搬入するルートが、稼働しつつある。

 メーカー各社でつくる石油連盟(東京)や県石油協同組合庄内石油センターによると、太平洋側の石油関連施設が使用できなくなった時点で、陸上輸送による東北地方への供給経路を新潟に集約。さらに津波警報の解除によって海上輸送を再開した。

 本県には石油製品を貯蔵する酒田油槽所がある。以前から庄内への燃料輸送では、酒田港に運び込む海路、日本海側の陸路が利用されてきた。14日にも搬入されるなど、震災後も庄内へは断続的に供給されている。

 今回は、このルートを最大限活用し、内陸部に届ける分も同油槽所に集めようとしており、段階的に酒田油槽所への集積量を増やす計画だという。

 現在、燃料は被災地やバスなどの公共交通機関、緊急車両が最優先となり、一般住民への供給量は限られている。同連盟は、内陸を含む一般住民への供給量を数日中に増やしたいとし、消費者に対して「供給不足に拍車をかけるような購入はやめてほしい」と呼び掛けている。

 厳しい燃料事情の下、バスを運行する県内の山交バス(山形市)、庄内交通(鶴岡市)は備蓄している軽油を費やしながら「何とかお客さまの要望に応えたい」と、14日もぎりぎりの運行を続けた。

 震災後、仙台方面からの被災者が本県に殺到。JRがまひし、首都圏などへ移動する人は仙台-山形の高速バスを経由して庄内、新潟方面に向かっている。週明けの14日からは企業、学校がスタートし、バスへの依存度が高まっているようだ。

 山交バスは、東京や関西方面に向かう高速バス運行を見合わせているが、需要の高い仙台便は通常の1日38往復より便数は減らしているものの、1便当たりの台数を通常の1台から最大5台編成に増やすなどして対応している。

 庄内交通も被災した乗客に対し、配慮を続ける。高速道路が使用できず、酒田-仙台は運休しているが、酒田・鶴岡-山形などの高速バスは続行。各ダイヤでバスを3~4台編成に車両を増やしている。

 現在、2社の運行を支えているのは備蓄燃料。14日の時点で、庄内交通は最大時から半減、山交バスは最大時の3分の1程度にまで減少した。それでも数日間の営業は可能と2社。「卸元を通じて入荷交渉を進めている」(山交バス)「普段、入荷している秋田方面などからのルートを探っている」(庄内交通)とし、それぞれ省エネ運行に努め、燃料供給再開まで、県民らの足の確保に努力している。
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