東日本大震災

不安、おびえる避難民が県内に 津波、被ばく恐れ

2011年03月15日
 福島第1原発の爆発事故など、余震に加え、予想できない災害が続く東日本大震災。「(被ばくが)心配で避難した」「どうしていいか全く分からない」-。本県に避難してきた人々は、津波と放射性物質への恐怖を訴え、先の見えない不安に震えた。

福島の47人が被ばく検査・米沢
 米沢市立病院では14日、福島県から避難してきた47人が簡易の放射線被ばく検査を受けた。避難者の居住地は南相馬市、大熊町、双葉町、浪江町でいずれも一部または全域が避難指示圏にかかる。検査の結果、最高値は3マイクロシーベルトだった。同病院はCT撮影時に受ける放射線量が1000マイクロシーベルトであることを例に「まったく問題ない」と説明した。13日に秋田県に避難する途中で簡易検査を受けた女性3人は20~40マイクロシーベルト。念のため衣服の交換やシャワーを浴びるなどの除染を行ったという。

 南相馬市の会社員男性(24)は、家族と友人の7人で、車で避難してきた。自宅は福島第1原発の避難指示圏(半径20キロ)のわずかに外側に当たるが「ぎりぎり“20キロ以内”でないだけ。心配で避難することにした」。避難指示圏が10キロから20キロに拡大されたことを受け、12日の夜に出発し、福島市内で車中泊した後、山形県内のライフラインが比較的安定していることを報道で知って13日に米沢に移動した。米沢市役所に避難所の相談をすると簡易検査を受けるよう市立病院に案内されたという。検査後男性は「(問題がないと分かり)取りあえず安心したが、まだ家には帰れそうにない。当面は米沢の避難所で過ごすしかない」と肩を落とした。

 市は同日、市営体育館の合宿所を避難所(収容60人)として開放した。収容能力を超えた場合は市青年の家(同)も活用する。

家族4人で浪江町から避難・高畠
 高畠町中央公民館には14日、福島県浪江町から避難してきた男性(53)と妻(47)、高1の娘(16)と小6の娘(12)の4人家族が身を寄せた。

 高台に避難していた家族は、海岸から300メートル離れた自宅が津波に流されるのを目の当たりにした。「全てが終わった」。一時は絶望した男性だったが「亡くなった人もいる。家族全員生きていただけでよかった」と思い直したという。福島第1原発から少しでも離れようと、車で各地の避難所を転々とし、ライフラインが復旧した本県を目指した。

 「山形で最初に信号機の光を見た時は、本当に救われた思いだった」。久しぶりの温かい布団と食事、風呂…。ほっとした表情を見せた家族だったが、今後については「全て失い、どうしていいか全くわからないのが正直なところ」とうつむきがちに語った。
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