2011年03月16日
東日本大震災の影響で、トラブルが相次ぐ東京電力福島第1原発。外部に放射性物質が漏れたとみられるが、本県への影響はあるのか。専門家2人に話を聞いた。
■神経質になることはない-山形大医学部和田仁准教授
「(県民が)心配する気持ちは分かるが、現時点(15日夕方)では神経質になることはない」。山形大医学部付属病院がん臨床センターの和田仁准教授=放射線腫瘍学=は、冷静に対応するよう訴える。
万が一、高濃度の放射性物質が体に付き、保健所で放射線測定した際に一定基準を超える数値が示された場合は、汚染された衣類を着替え、全身を洗う「除染」を行うことになる。しかし、和田氏は「本当に除染が必要なのは発生源の近くで、大量の放射線を浴びた場合。そのケースではマスクなどで防護することも有効だ」とし、空中に拡散された放射性物質が県内に到達した場合も含め、「現時点(15日夕方)の放射線量で除染は全く必要なく、マスクなどの防護もいらない」と説明している。
■心配なし努めて情報収集-山形大理学部門叶冬樹准教授
山形大理学部の門叶冬樹准教授=原子核・宇宙物理学=は「現在、県内で測定された放射線量は、胸部エックス線の1000分の1以下。影響を心配する必要は全くない」と強調する。しかし、「福島第1原発の状況は予断を許さない。新聞やラジオ、テレビなどで情報を得るように努めるべきだ」と語る。
門叶氏は「現在の放射線量は極めて普通。まして、放射線は発生源から遠ければ遠いほど弱まる」と説明。一方で「風向きによって、ヨウ素131やセシウム137などの放射性物質が県内に到達する可能性は否定できない」と述べ、状況の推移を注視し、高濃度の放射線量が観測されるようなケースでは建物の中に避難し、窓を閉めて換気扇を止めるといった対応が必要との認識を示した。