東日本大震災

県内医療機関、計画停電に懸念 燃料備蓄減で自家発電に限界

2011年03月16日
 本県などを対象に15日発表された計画停電実施で懸念されるのが、医療機関への影響だ。東北電力は医療機関には電源車などを派遣するとしているが、すべての病院に配置するのは不可能だ。一定規模の医療機関は自家発電装置を備えているものの、燃料となる重油の供給が困難な現状で、停電実施期間が長引くと燃料が枯渇し、自家発電もできなくなる可能性がある。

 「電気、燃料の確保は、どの病院も共通の課題」。山形市立病院済生館は、36時間分の発電をまかなえる重油を備蓄していたが、11日の大震災発生時に20時間近く使用したため、備蓄量が減少。その後、連日一定量の確保を続け、貯蓄を大震災発生前に近づけている。

 11日に自家発電装置を稼働していなくても、備蓄燃料は川西町の公立置賜総合病院のような拠点病院は「1週間分」と多いが、一般的には米沢市の国立病院機構米沢病院で17時間分、同市の三友堂病院で7時間分と、それぞれ限りがある。大震災で自家発電装置を稼働した病院は、備蓄量を減らしているため対応が急務で、済生館は「国、県にも燃料、電力確保をお願いしたい」と強調していた。

 山形市の至誠堂総合病院は、暖房に重油を使っており、15日時点で自家発電装置を稼働しなくても、16日分までの燃料しか残っていない。何とか一定量を確保できるめどが立ったが、万が一、届かなかった場合、停電による自家発電装置の稼働により、備蓄燃料をさらに減らすことになる。「患者の安全のため、医療機関には優先的に電力を供給してほしい」と訴える。

 県内の災害拠点病院、救急告示病院の多くは、通常診療を続けるが、16日午前9時から停電が予定されている米沢市内の病院では、外来の診療開始時間を午後に変更する所もあるようだ。公立置賜総合病院は同日の外来を終日休診と決めた。予約患者は19日に振り替える。ただし、薬が不足する患者の相談は受け付ける。

 停電を前に、自宅で人工呼吸器を使う患者たちに注意を呼び掛ける医療機関もある。山形市内では11日の大震災による停電で人工呼吸器のバッテリーが低下し、6人が救急搬送された。外出用の小型装置に切り替えれば9~10時間は持つため、酒田市の日本海総合病院では、同病院で管理する51人の在宅患者に、停電時は小型装置に切り替えるよう勧めている。
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