東日本大震災

自分たちでやりたい~川西・避難所 掃除、食事支え合う

2011年03月18日
自治組織をつくり生活している川西町農村環境改善センターの避難所。供給を受けた食材を使って自炊している=17日午後4時58分
自治組織をつくり生活している川西町農村環境改善センターの避難所。供給を受けた食材を使って自炊している=17日午後4時58分
 「自分たちでできることは自分たちでやりたい」。東日本大震災で福島県から逃れてきた人々が身を寄せている置賜地方の避難所で、“自治”の動きが出始めている。掃除や食事の準備などを分担し、新たな共同社会を築こうとしている。川西町の避難所の一つ、町農村環境改善センターで自治組織の代表を務める横田健一さん(35)=南相馬市=は「できるだけ町の人たちに負担を掛けたくない。受け入れてくれた恩に報いたい」と話す。

 川西町は「避難生活が長期化すれば町への要望が増えるだろうが、個別の対応は難しい。支え合って生活していけるような環境にしたい」と当初から、自治による暮らしを避難者に提案していた。町職員が朝から晩まで、中には泊まり込んで避難者に対応していた中、町内2施設で16日、それぞれ自治活動が始まった。避難者が代表、副代表のほか衛生班、調理班などを設け、できる範囲で、自ら生活を営むようになった。

 横田さんと家族7人は、同町の避難所に入った1組目。「身内がそろっていて、精神的に落ち着いている方だった」。受け入れてくれた恩返しをしようと代表の役職に手を挙げ、自治機能の構築に携わることにした。

 避難所にいるのは54人。同じ境遇だが知り合って間もない。町との意見交換の窓口として人々の声に耳を傾ける。役目を果たせるか心配もあるが、「燃料不足、物資不足の中で受け入れてもらえた。身の回りのことまで負担を掛けるべきではない」と話す。

 「ちょっと薄いかしら」「分からないけど…、おいしいよ」。調理室からは女性たちの笑い声が聞こえる。調理班のメンバーたちがみそ汁の味について吟味中だ。

 調理班長で横田さんの母美和子さん(56)は被災前、給食センターの調理師をしていた。「食材を頂け、あったかいものが食べられる私たちは幸せです」。料理の段取りや味付けのことなど、会話が弾む。「料理を作るって張り合いがある。余計なことを考えないで済む」と美和子さん。一緒に作業し暮らす中で、少しずつだが、笑顔も戻ってきている。
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