2011年03月19日
岩沼市の水道復旧に向かう山形市と県管工事業協同組合連合会の選抜隊=山形市南石関
東日本大震災の被害が広がり、被災地ではライフラインの早急な確保が求められている。災害復旧に向け、建設業など県内の各種企業・団体も現地に人員を派遣し支援の動きを本格化させている。国や各業界団体などの緊急的な要請を受けた企業は復旧作業に着手。業界団体は正式な支援要請に備え態勢を整える。ただ、予想を超える惨状に作業は難航しているのが現状という。
県管工事業協同組合連合会(会長・鹿野淳一山形企業社長)は18日、日本水道協会の要請を受け山形市とともに水道復旧のため被災地の宮城県岩沼市に人員を派遣した。現地の水道は供給のための大動脈が破壊されたとみられ、断水は現在も全戸に及ぶという。計12人が現地入りし20日までの予定で配水を支える直径700ミリの大型配水本管などの修復を目指す。班長を担う水戸部聡さん(32)=山住設備=は「これまでの経験、培った技術を生かし地域復興の足掛かりになりたい」と話した。
建設業者は国などによる緊急的な要請を受け現地入り。救援物資などを被災地に運ぶ上で道路の確保は欠かせず、県建設業協会(会長・渋谷忠昌渋谷建設社長)によると、これまで16社が壊滅的な被害を受けた石巻や気仙沼、仙台市などで道路補修に取り組んだという。重機やダンプなどを持ち込み道路整備を続けるが、路面を覆う土砂や廃材は予想以上という。
震災直後に現地入りし国道の車線確保に取り組んだ業者は「道路はがれきの山。取り除く作業は約2キロの距離だったが、燃料不足も足かせとなり、なかなか進まないジレンマがあった」と振り返る。
被災地では、捜索活動が主体で本格的な災害復旧には自治体も手が回らず、なかなか取りかかれないのが現状。そのため正式な支援要請はまだだが、同協会は「即座に対応できるよう準備はできている」。県建築士会(会長・平吹和之平吹設計事務所社長)も被災地の住宅の応急危険度判定の依頼に応えられるよう態勢を整えた。日本地下水開発(山形市、桂木宣均社長)は災害用井戸の設置要請を受け宮城県七ケ浜町に入ったが、現地は復旧作業に取りかかれる状況ではなかったため、井戸の確認作業に取り組んだだけ。それでも同社は「いつでも要請に応えられるよう準備はしている」とした。