2011年03月25日
食事提供に対する感謝とともに、心の傷もうかがえる仙台市内の避難所でのアンケートを展示した=新庄市・県最上総合支庁
震災直後から仙台市内の避難所におにぎりを届けている新庄市の仕出し会社が、要望を把握しようと現地で約50人にアンケート記入をお願いした。戻ってきた回答には、食事の提供に感謝の言葉が多数ある一方、「もう住む家がない」「身内2人を亡くした」など、喪失感と深い心の傷をうかがわせる生の声がつづられていた。今後の支援に役立てようと、県最上総合支庁は一般にも見てもらうことにし、新庄市の同支庁1階ロビーに掲示した。
新庄市のヤマゲンフーズ(斎藤直人社長)で、11日の震災後に同支庁に協力を申し出、翌12日に宮城県庁へおにぎり1700個を提供。仙台市からの依頼で青葉区の避難所(折立中学校)に13日~23日、平均約400人分のおにぎりを届けた。食材は、同支庁の窓口に最上地域の住民から米400キロが寄せられ、芋煮汁やおかずは同社が無償で提供した。
アンケートは、食べたいものなど被災者・避難者の要望に少しでも応えたいと、19日~21日に実施。19歳~86歳の39人が感想や要望を寄せた。
内容は▽毎日おいしいご飯が食べられる喜びと感謝でいっぱい(19歳女性)▽心のこもったおにぎりに涙が出るほどうれしかった(69歳女性)-など感謝の言葉とともに、▽義理の母と兄が亡くなり、家も実家もなくなった。私もどうなるか(42歳男性)▽将来の地域づくりには堅固なライフラインの構築が絶対必要(73歳男性)など、“心の叫び”も記されていた。
同社では今後も仙台市内の避難所におにぎりを届けるほか、近くJR新庄駅前などで街頭募金を行う準備を進めている。担当者は「震災直後は『今はお金が紙くず同然。物資がありがたい』という被災者もいたが、落ち着きを取り戻しつつあり、これからは義援金が必要になると思う。1人でも多くの人に被災者の声を知ってもらい、協力を呼び掛けたい」と話している。