東日本大震災

早出しサクランボ生産者、消えぬ不安 加温用の燃料は?需要は?

2011年03月26日
出荷間近の早出しサクランボ。ハウス内には停電時に使ったストーブが置かれていた=東根市神町南1丁目
出荷間近の早出しサクランボ。ハウス内には停電時に使ったストーブが置かれていた=東根市神町南1丁目
 東日本大震災の影響によるガソリンなど石油製品の供給停滞が、早出しサクランボ栽培を手掛ける県内生産者を直撃している。露地ものと同じ環境をつくるために加温ハウス内の暖房は欠かせないが、重油や灯油の確保は依然、厳しい状況。県内の石油製品流通が回復傾向にあるとはいえ、生産者の不安はまだ消えない。

 「お客さまに今まで通り買ってもらえるだろうか」。東根市神町南1丁目の須藤一元さん(45)は不安そうに曇り空を見上げた。今年は3月下旬になっても雪が降り、寒い日が続く。加温栽培は温度管理が生命線。露地状態に近づけるため、ハウス内は夜間でも気温5~10度程度に保ちたいところだ。

 昨年までは週2回、燃料が手に入った。だが、震災後は10日ほどしてようやく少量を確保しただけ。次の入荷の確約は取れずにいる。所有する加温ハウスは6棟。昨年12月から育ててきた主力品種「佐藤錦」の出荷は今月18日から始まった。計画停電でボイラーが使えないことも想定し、代用するストーブの燃料も用意しなければならない。今は節約しようと出荷間近のハウスを最優先し、後半の出荷を見込むハウスはぎりぎりまで温度を下げ、しのいでいる。

 「被災地の窮状は重々分かる。自分たちは恵まれている。それでも、大切に育ててきたサクランボを何とか守りたい気持ちはある」と須藤さん。だが、国内の混乱ぶりを見るにつけ、季節を先取りした果実の需要がどれほどあるのかも分からない。不安ばかりが付いて回る。

 サクランボの加温栽培に取り組む県内生産者は東根市、天童市、寒河江市を中心に約270人。県は、ハウス内の温度が0度以下になると生育に影響が出るとし、温度管理の徹底を中心に指導している。
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