東日本大震災

ため込んだ感情、絵で吐き出す 心のケアをボランティアに提案

2011年03月30日
絵を描いたり、はさみで切ったり。子どもたちは思うままに表現していた=米沢市・置賜総合文化センター
絵を描いたり、はさみで切ったり。子どもたちは思うままに表現していた=米沢市・置賜総合文化センター
 福島第1原発事故の影響などで、県内の避難所では多くの子どもが過ごしている。外で走り回り、勉強に集中したりと元気に見える一方、落ち着きをなくしたり、体調を崩すなど心身に変調が見られるケースも。山形市の避難所で子どもたちに接する教員ボランティアやカウンセラーに話を聞いた。一方、米沢市では神戸市のグループが、描画による子どもの心のケアを親やボランティアに提案した。

 被災者らが身を寄せている米沢市営体育館では先ごろ、絵を描くことを通じて子どもたちの心のケアに取り組んでいる「色彩学園」(神戸市)が、ボランティアに子どもたちとの接し方について講義した。主宰の藤井昌子さんは「子どもたちは絵で話す。心にため込んだ感情を外に出せる」と語った。

 被災した大人たちは今後の生活、家計などについて大きな不安を抱く。藤井さんは「親が大変なことを知っているから、子どもは自分の不安を伝えられない」と指摘。集団生活で普段以上の我慢を強いられるため「泣き叫ぶこともできず、感情をため込むようになる」という。

 語彙(ごい)の少ない子どもたちにとって絵画は感情表現のツールになる。色をごちゃ混ぜにして画用紙を塗りつぶしたり、人の死や火災など連想させる絵を描いたり-。暗いイメージの作品が出来上がることもあるが、藤井さんは「心配しないで。ため込んでいた負の気持ちを外に出せたのだから」と話す。

 講義と併せ、隣接する置賜総合文化センターではお絵かき教室も開設。避難中の子どもたちは絵を描いたり、折り紙を作ったりと自由に楽しんだ。「見ているだけでも、用紙をくしゃくしゃに丸めても、子ども自身が選んだ表現ならOK」と藤井さん。「一緒に時間を過ごし、許容してあげることがボランティアの役割。気張り過ぎず、心のゆとりを保っておくことが大切」と述べた。
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