東日本大震災

少しずつ「復旧」実感 山形新幹線が一部運転再開

2011年03月31日
震災から20日ぶりに運転を再開した山形新幹線=山形市・JR山形駅
震災から20日ぶりに運転を再開した山形新幹線=山形市・JR山形駅
 山形新幹線つばさが31日、東日本大震災から20日ぶりに運転を再開した。上りの始発となった山形発福島行きのつばさは、早春の田園風景の中を疾走した。待ちわびた運行再開。ただ、当面は福島駅までの区間運行、在来線の奥羽本線も通常ダイヤで運転しているためか、乗客はまばらだ。
(報道部・江袋和貴子)

 「1番線に列車がまいります」。午前8時44分、上りの新幹線がJR山形駅のホームに滑り込んだ。待合所で風を避けていた人たちが静かに車両に乗り込んだ。

 午前9時6分、花笠音頭のメロディーが流れ、車両はゆっくり駅を離れた。7両編成のうち無人の車両が複数あった。

 山形駅から乗り込んだ福島県の男性(56)は、避難する際に置いてきた車を取りに行くという。「きょうから新幹線が動くと聞き、すぐに乗った。知人を頼りに山形市に来て、家族と住むアパートも決まった。地元には戻りたいが、めどが立たない。1、2年は山形で暮らす覚悟を決めた」と言葉少なに語った。

 仙台市に住む大学3年の小手森智美さん(24)は震災後、山形市内の祖父母宅に避難していた。山形新幹線再開をきっかけに、福島県伊達市の実家に戻り、大学が始まる5月まで過ごす予定。「ガソリンが少ないし、短時間で行ける新幹線は便利。復旧まで何カ月もかかると思ったが、再開の早さに驚いた」。

 山形市の大学教授(75)は研究室がある福島県内の大学に向かっていた。「いつもこの新幹線を利用するけれど、(きょうは)人が少ない。福島までの区間運転だとしても少しずつ復旧していることを実感させてくれ、安心した」と笑顔を見せた。

 赤湯駅と米沢駅で数人が乗り込んだが、乗客は少なく、車内は静まり返っていた。山あいを抜け、住宅街が広がった。アナウンスが響いた。「まもなく終点の福島です。在来線5番に着きます」。

 午前10時16分、つばさは定刻通りに福島駅の在来線ホームに到着した。ここから先は東北新幹線も、在来線の東北本線も動いていない。駅構内には黄色のテープが貼られ、ホームへの入場が制限されている。在来線の改札を抜ける際、駅員が手作業で特急券を回収していた。
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