2011年06月08日
東日本大震災で発生した大量のがれきを酒田港に集約してリサイクル処理する構想を県が打ち出す中、県内の事業所で住宅材や防風林など木質のがれきをバイオマス発電や仮設住宅などの建材として再利用する準備が進んでいる。被災地ではがれきの処理が喫緊の課題となっており、県は県内の事業所との連携を広げながらリサイクルの流れを構築する方針。
被災地のがれきを酒田港に集積し、再資源化する試み。県は集積し分別したがれきについて、倒壊した住宅や建築物の廃木材、コンクリート材の資源化も視野に入れており、木質バイオマスを燃料にした発電に取り組む「やまがたグリーンパワー」(村山市)は被災地で発生した廃木材の有効活用に向けた態勢を整えている。木材をチップ化する関連会社の「やまがたグリーンリサイクル」(同)は、新たに解体木材の処理を行えるよう認可を取得した。
やまがたグリーンリサイクルは従来、自然木に限って廃棄物処理していたといい、同社は「発電施設では津波で流された防風林などの活用が想定される。住宅木材はボイラーによる熱利用が可能だろう」と見通す。
粉砕した木材を接着剤などで固めた建築用板材・パーティクルボードを製造する東北ホモボード工業(米沢市)も木質のがれき材活用を想定している。現在は廃材などを扱う関連業者と連携し、流通ルートを検討中。同社は「津波被害を受けた住宅の木材は塩害が懸念されるため、地震で倒壊した住宅木材が使いやすい。がれき材を混合して仕上げたボードを仮設住宅用に提供できれば復興支援にもつながる」としている。
一方、多くの企業が「受け入れ態勢は整っても、がれきの収集や分別を誰が担うのかという問題は残る」と指摘し、がれき材を使うことによるコスト増への助成を求めている。県は「がれきの処理は一義的に被災した市町村が担っている。本県への搬入時期は不透明。廃棄物を有効利用するためには各種事業所との連携が重要になってくる」としている。