2011年06月08日
文部科学省が東日本大震災での学生のボランティア活動を単位として認めることが可能との通知を大学に出しているが、単位認定の動きが広がらない。文科省が7日までに把握したのは6校だけ。大学側からは「活動をどう単位に認定するのか難しい」などの声が上がっている。
文科省によると、6校は、山形大、岩手大、滋賀大、大分大、明治大、文教大。単位認定を文科省に報告する義務はなく、ほかの大学が認定している可能性もあるが、数は少ないとみられる。
山形大は全学共通の「実践的キャリア教育学」(2単位)でボランティア活動を導入し約70人が受講している。15コマの授業のうち、2コマ分をボランティア活動に振り替えることができるが「学生たちは既に授業を超えて、2回以上ボランティア活動をしている」と担当教授。授業では被災者支援のプロジェクトの企画・実施にも取り組む。
明治大は文科省の通知を受け、全学共通の「東日本大震災に伴うボランティア実習」を開設。事前講義や現場での活動、リポート提出などで2単位が認定される。同大の担当者は「被災地で学生が微力でも力になれたら良いし、学生の自主性、社会性の成長にもつながるのではないか」と意義を説明する。
大分大は、講義に関連するボランティア活動を行った際に、個別に相談して単位認定する。
一方で、大学関係者からは「単位はご褒美ではない」との声も。単位認定していない東大は「今後、柔軟に検討するが、ボランティア活動が学部や学科の教育方針に沿っているとは限らず、慎重な判断が必要」と話す。
青山学院大は夏休み期間中に学生をボランティアに派遣することも計画しているが「活動形態もさまざまで、一概に単位として認定することはしていない」と説明する。
文科省によると、大学への通知は学生のボランティア参加を推奨するのが狙いだが、担当者は「最終的には大学側の判断。さらに後押しするのは難しい」としている。